キーショーン・デービスはWBOライト級王座の初防衛戦に向けて気持ちが高ぶり、
アブドラ・メイソンに長い罵声を浴びせる。6月7日は、デービスが長期離脱から復帰する
エドウィン・デ・ロス・サントスを相手に、一気にスーパースターへと駆け上がる夜になるはずだった。
その夜は、本来ならデ・ロス・サントス(長期離脱からの復帰戦)を倒し、デービスがスーパースターとして躍り出るはずの舞台だった。
しかし、地元バージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナでの
凱旋試合を前に、デービスは計量で王座を失い、さらにメイソンと口論になる。
最終記者会見で並んで座ったデービス(13戦13勝9KO)はメイソンに向き直り、次に自分とタイトルマッチをやりたいかとほぼ直球で尋ねる。
記者会見で並んで座っていたデービスは、メイソンの方を向き、「次は俺とのタイトル戦がしたいのか」といった趣旨の質問を投げかけた。21歳のメイソンはその質問に驚き、はっきりとした返答をしなかったため、デービスはさらにその話題を掘り下げていった。
そこから彼は事実上プロモーター役となり、その夜のセミファイナルで
ジェレミア・ナカティラを倒すようメイソンに促し、自分はデ・ロス・サントスを痛めつけて身内対決を実現すると約束した。
だがもちろん、デービスはその約束を果たせなかった。
26歳のデービスはもともと対立的な性格だが、今回の一件の対処は度を越していたと自ら認める。
「ある意味、アブドラにあんなことをしたのは自分が悪い」とデービスは『アリエル・ヘルワニ・ショー』の独占インタビューで語る。「俺は彼よりずっと年上だ。彼がアマチュアだった頃、俺はオリンピック代表で、彼や父親、兄弟たちのこともよく知っている。みんないい人だ。スポーツだから謝罪する必要はないと思うが、もう少し良いやり方はあったはずだ。
あの週は個人的な理由で気持ちが高ぶっていて、感情的になって反応してしまった。もっと良い方法で対応できたはずだ。」
謝罪は必要なく、メイソンもそれを求めていなかった。むしろ、デービスの軽率な行動が自分を主役の座に押し上げてくれたことに感謝するだろう。デービスが興行から外れると、メイソン(19戦19勝17KO)はメインイベントに昇格し、
ジェレミア・ナカティラを5回TKOで下して期待に応えた。
現在メイソンは、11月22日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで
行われる充実の「リングIV」大会で、英国の無敗コンテンダー、
サム・ノークス(17戦17勝15KO)と空位の王座を懸けて対戦する。
元王者デービスは、メイソンがあらゆるチャンスをつかむ様子を傍観するしかないが、この展開を不満には思っていない。
「彼はその資格がある」と語った。