ジュニアミドル級で戦うこと自体は、
ヘスス・ラモスにとって問題ではなかった。
「ただのチャンスの問題だったんだ」とラモスは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「俺たちはベルトを欲しかった。[ジェイソン]・ロサリオ戦のときからタイトル戦を探すと約束されていた。でも今の154ポンドには才能が多すぎる。みんながチャンピオンになりたがっているのに、チャンピオン対チャンピオン、あるいは有望株同士の試合はほとんど組まれていない。才能が多すぎて停滞している。ベルトさえ取れば何かを動かせると思ったんだ」
ラモス(23勝1敗、19KO)は、2月1日にラスベガスT-Mobileアリーナで元統一ジュニアミドル級王者ジェイソン・ロサリオ(24勝5敗2分、18KO)を8回TKOで下した。この勝利はラモスにとって唯一のフルミドル級での試合となった。
その後
ラモスは、3月22日にラスベガスのMichelob ULTRAアリーナでアルゼンチンのグイド・シュラム(16勝4敗2分、9KO)を7回TKOで下して以来、ジュニアミドル級での試合をいくつか提示された。しかしどれも彼の興味を引かなかった。ラモスは、ほぼ2年前に同じT-Mobileアリーナで
エリクソン・ルビン(27勝2敗、19KO)に判定負けして以来、3連勝中だ。
「たとえビッグネーム相手でも良い試合にはならなかったと思う」とラモスは語った。「俺は多くの選手にとってリスクが高く、リターンが少ない存在だった。だから望んでいた試合が得られなかったんだ。だからこそ[モズリー戦を受け入れた]理由になった。シュラムのような試合をまたやってもキャリアには何のプラスにもならない。彼に失礼を言うつもりはないが、俺が求めている試合のタイプではない。俺はビッグファイトがしたいんだ」
カリフォルニア州ポモナ出身の
モズリー・ジュニア(22勝4敗、12KO)に勝てば、WBC世界ミドル級王者
カルロス・アダメス(24勝1敗1分、18KO)への挑戦につながる可能性がある。
『The Ring』誌のジュニアミドル級ランキング9位のラモスは、アダメスとは同じPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)に所属しているため、この試合は比較的容易に実現できると考えている。
「この試合を正しい選択にしたのは、WBC暫定王座が懸かっているからだと思う」とラモスは語った。「とにかくベルトが欲しい。このベルトがあれば試合を実現できる。ベルトがあると多くの扉が開くんだ。154ポンドでは試合がなかなか決まらなかった。物事が停滞していたんだ。
目標は154ポンドのWBA王座に挑戦することだったが、結局
[ヨエニス]テレス対[アバス・バラオウ]が組まれてしまった。だから俺たちは蚊帳の外に置かれ、何かが起こるのを待つしかなかった。このチャンスをもらえたとき、すぐに飛びついた。素晴らしい機会だよ」
『ザ・リング』シニアライター兼コラムニスト、Keith Idec 執筆。X(旧Twitter)@idecboxing でフォロー可能。