ヘスス・ラモスは、10月25日に暫定ながらもミドル級王座を手にすることで、それまで得られなかった大きなチャンスに繋がることを理解している。
シェーン・モズリー・ジュニアに勝利すれば、ラモス(23勝1敗、19KO)はWBC世界ミドル級王者
カルロス・アダメスらへの挑戦権を得る位置に浮上する。さらにモズリーとの対戦は、ラモスがスーパーウェルター級で批判されてきた「体格差を武器にしている」というレッテルを覆す絶好の機会にもなる。
身長5フィート10インチ(約178cm)のラモスは、キャリア序盤にスーパーライト級やウェルター級で戦った後、主に154ポンド級で頭角を現してきた。アリゾナ州カサグランデ出身のサウスポーである彼がミドル級上限で試合をするのは、プロ7年間でわずか2度目となる。
一方、カリフォルニア州ポモナ出身のモズリー(22勝4敗、12KO)は身長6フィート1インチ(約185cm)で、スーパーミドル級のリミット168ポンドまで戦った経験があり、ラモスにとってキャリア最大の相手となる。
殿堂入りボクサーを父に持つモズリーは、プロデビューから11年間ほぼミドル級に近い階級で戦い続けており、14か月前にアナハイムのホンダ・センターで元IBF/WBAミドル級王者ダニエル・ジェイコブスに10回判定勝した際は、キャリア最高の167.5ポンドで計量を通過している。
「彼は自分より大きい相手だ」とラモスは『
ザ・リング』に語った。
「楽しみだよ。これで自分がスーパーウェルター級で体格差を武器にしているなんていう話は出なくなると思う。彼は168ポンドで戦ったことがあるし、自然体で大柄な選手だ。リーチもあって手足も長いから、いくつか問題を突き付けてくるはずだ。
彼は完璧な試合運びを許せば“理想的なファイター”なんだ。ジャブもいいし、スピードもある。自分のペースで戦わせれば強敵になる。だからこそ、こっちが主導権を握って不快にさせ、彼のゲームプランを崩さなければならないんだ。」
34歳のモズリーは、ダニエル・ジェイコブス(37勝5敗、30KO)に勝利して以来となる復帰戦に臨む。サイズ面での優位性があるにもかかわらず、大半のブックメーカーはラモス(24歳)を少なくとも7対1の本命としている。
ラモス対モズリー戦は、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われる
セバスチャン・フンドラ(23勝1敗1分、15KO)
対キース・サーマン(31勝1敗、23KO、1NC)のWBC世界スーパーウェルター級タイトルマッチの前に行われるPPV中継アンダーカード3試合のひとつとなる。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。