ジェイク・ポールのWBAランク入りは短命に終わる可能性がある。
WBA(世界ボクシング協会)は、7月15日から18日にかけてスペイン・マドリードで開催される欧州コンベンションの場で、ポールのクルーザー級ランキングについて審議する予定だ。今回の決定は、同階級の他のランカーたちが、実績のない
ポールがトップ15に食い込んだことに対して不満を表明したことを受けたもの。
ポール(12勝1敗、7KO)は、6月28日にカリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで行われた10回戦のクルーザー級マッチで、
元ミドル級王者フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(54勝7敗1分、34KO)に**判定勝ち(3-0)**を収め、その後WBAで14位にランクインした。しかし、39歳のチャベスは2014年にブライアン・ベラとの再戦に勝利して以来、目立った勝ち星はない。
チャベスがクルーザー級で挙げた唯一の勝利は、2021年にデビッド・セガラに判定勝ちした試合と、総合格闘技からボクシングへ転向して2戦目だったユライア・ホールへの勝利のみ。なお、セガラはその後1勝6敗1分と大きく負け越しており、6敗すべてが3ラウンド以内のKO負けという内容だった。
今回のポールのランク入りは、WBAとWBOの**統一クルーザー級王者ヒルベルト・ラミレス(48勝1敗、30KO)との対戦に向けた布石だったと見られている。ラミレスはポールと同じ夜にリングに上がり、
ユニエル・ドルティコスを相手に判定勝ち(3-0)**で王座防衛に成功している。
ポールのように、実質的な実績のないボクサーがランキング入りするのは今回が初めてではない。これまでにも複数の主要団体が、ランキングに値しない選手をトップ15に入れてきた前例はある。
ポールの名前が持つ商業的影響力は、ランキング争いをしている他の実力者たちと比べて圧倒的だ。そのため、相手がチャベスや58歳のマイク・タイソンだったとしても、WBAがポールのランク入りを維持するという判断を下したとしても、決して驚くことではない。