ジャック・キャタロールは、自分が世界トップクラスにふさわしくないのではという疑念を打ち砕こうとしている。
ホルヘ・リナレス、ジョシュ・テイラー、レジス・プログレイスといった衰えの見える元王者たちに連勝した後、
キャタロールは今年2月、地元イギリスでの試合でアーノルド・バルボサ・ジュニアにスプリット判定で敗れた。キャタロール(30勝2敗、13KO)は、7月5日に
マンチェスターのAOアリーナで無敗の同胞
ハーレム・ユーバンク(21勝0敗、9KO)と対戦し、ウェルター級戦線での再起を懸ける。
「敗戦明けで崖っぷちに立たされているのは自分でも分かっている」とキャタロールは先月の記者会見で語った。「あの試合以降、自分自身を見つめ直し、アメリカに渡って多くのスパーリングを積んだ。帰国してからも集中してトレーニングに取り組んでいる。」
「電話が鳴って、相手がハーレムだと聞かされたとき、迷わず“やる”と答えた。いつだってそうだ。自分はこれまで一度も試合を断ったことがない。この試合にワクワクしているのは、国内対決だからだ。そういう試合では、キャリアを通じて自分が最も力を発揮してきたと思う。プレッシャーはあるが、自分はそのプレッシャーの中でこそ輝く。前回の敗戦を経て、今回はしっかりと結果を出し、自分がこのレベルにふさわしい選手だと証明しなければならない。」
キャタロールのトレーナーであるジェイミー・ムーアは、ユーバンク(これまで12ラウンドを戦い抜いた経験なし)に打ち勝つための要因として、キャタロールの勤勉さと覚悟を挙げた。
「彼の姿勢は常に揺るぎない。何事にも一直線に取り組むタイプのファイターだ」とムーアは語る。「この試合は簡単ではない。しかし、31歳という全盛期に差しかかっている彼にとって、後退して楽な試合を選ぶわけにはいかない。ハーレムがこのステップアップに対応できるか疑問視する声もあるが、キャリアのどこかでその壁を越えなければならない。そこで沈むか、泳ぎ切るかだ。自分の見立てでは、ジャック・キャタロールが勝つ。彼の方が単純に実力で上回っているからだ。」
しかし、プロ8年目のユーバンクがこれまでに対戦してきた相手のレベルは、キャタロールとは比較にならない。ユーバンクの最新の勝利は、
3月にタイロン・マッケナを10回TKOで下したものだった。今回の試合は、元世界タイトル挑戦者との対戦であり、しかも自分と同様に以前はひとつ下の階級で戦っていた相手との一戦という点で、大きなステップアップとなる。ユーバンクも、自身の前に立ちはだかる課題の大きさをしっかりと理解している。
「この試合こそ、自分がボクシングを始めて以来ずっと目指してきたチャンスだ」とユーバンクは語った。
「ジャックは世界レベルの実力者であり、それを何度も証明してきた。今こそ、自分が世界タイトルを獲る準備ができていることを皆に示すときだ。ジャックのような選手を乗り越えることが、自分のこの競技における野望を叶えるためには必要なんだ。俺たちはしっかり準備しているし、彼がどれだけ優れているかも理解している。でも、これは彼の実力の話じゃない。自分がどれだけ強いかを見せる場なんだ。そして、世界にそれを証明する準備はできている。
この試合が実現するタイミングとしては、まさに今がベストだと思う。ジャックはキャリア最高の状態にあると思う。直近では世界レベルで惜敗し、その後アメリカでトレーニングを積んできた。7月5日には、彼のベストな姿がリングに現れるだろう。自分は、そのジャックを乗り越えるための準備ができている。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライター。X(旧Twitter)およびInstagramでは @ManoukAkopyan をフォロー。