イシュマエル・デイビスは、9月13日に
カオイムヒン・アギャルコとの対戦で自身の実力を証明する機会を楽しみにしている。
スーパーウェルター級の両コンテンダーは、ルイス・クロッカー対パディ・ドノバンによる空位のIBFウェルター級王座決定戦のアンダーカードで12回戦を行う予定だ。このイベントはベルファストのウィンザー・パークで開催され、
DAZNを通じて世界中に配信される。
過去12か月の間に、イシュマエル・デイビス(13勝2敗、6KO)は「リヤド・シーズン」興行で、報酬は大きいが難しい試合を2つ引き受けてきた。
昨年9月、リーズ出身の30歳は、体調不良で
ジョシュ・ケリー戦を欠場した
リアム・スミスの代役として、土壇場でリングに上がった。
デイビスは健闘を見せたものの、終盤の追い上げはやや遅すぎ、
ダニエル・デュボア対
アンソニー・ジョシュアによるIBFヘビー級タイトル戦のアンダーカードとしてウェンブリー・スタジアムで行われた試合で、判定(3-0)負けを喫した。
その3か月後、デイビスはサウジアラビアに飛び、WBC世界スーパーウェルター級1位の
セルヒイ・ボハチュク(26勝2敗、24KO)との対戦に臨んだ。
世界クラスの実力を持つウクライナ人の前に力及ばず、6ラウンド終了時にデイビスの陣営が棄権を選択した。以降デイビスは無理に前に出ることなく、冷静に立て直しの時間を取ってきた。
当初は4月にバーミンガム出身のライアン・ケリーとの復帰戦が予定されていたが、
デイビスは負傷により出場を断念した。代役としてカオイムヒン・アギャルコ(17勝無敗、7KO)が出場し、
10回戦をマジョリティ・デシジョンで制した。
両者ともに実績ある相手との意味のある勝利が求められる状況にあり、勝者が次のステージへ進むこのマッチアップは極めて理にかなっている。しかし少なくともデイビスにとっては、この試合には個人的な感情も含まれているようだ。
「奴はクソ野郎だ」とデイビスは『ボクシング・ナウ』に語った。
「誤解しないでほしいけど、俺はカオイムヒンのことなんかクソほども気にしてない。ただ、あいつは自分が他のスーパーウェルター級の連中より格上だと思ってる。全部の相手に勝てる、全部の相手より上だなんて言ってるけど、実際はギリギリの判定で拾ってるだけだ。大したことなんか何ひとつしてない」
「誰もカオイムヒンの話なんかしてねえよ。試合は避けるし、はっきり言っとくが、俺はウソなんか言わない。あいつがマッチルームから切られたのは、俺との対戦を2度も拒否したからだ。」
「今あいつがこうして再びチャンスを得てる唯一の理由は、俺がケガで試合をキャンセルした後、代わりに出てきたからだ。もし俺が出てたら、
ライアン・ケリーをあいつより遥かにうまく倒すところを見せてやれてたよ。今回は俺のスキルを見せつけてやるだけさ。」
ボハチュクに敗れて以降、デイビスはさらなるプロとしての研鑽を積むため、アメリカでのトレーニングにも時間を費やしてきた。
一方、アギャルコは10代の頃、ベルファストのホーリー・トリニティ・ジムでキャリアをスタート。アイルランド王者に何度も輝き、ジュニア時代には欧州選手権や世界選手権でもアイルランド代表として出場した経験を持つ。
一方でデイビスは、11歳のときに無認可のアマチュア戦を一度経験しただけで、10代の大半をボクシングジムではなくリーズのチャペルタウン地区の街中で過ごしていた。本格的にボクシングに取り組もうと決めたのは、18歳のときに刑務所の独房に座っていたときだった。
デイビスは急速にキャリアを築き上げてきたが、アギャルコからは自分に対するリスペクトが感じられないと考えている。
「あいつはいろいろ文句ばっか言ってるよ。入場順が後じゃないとか、『なんでデイビス対アギャルコで、アギャルコ対デイビスじゃないんだ』とかさ」とデイビスは続けた。
「もう黙れって感じだよ。そんなのどうでもいいだろ?本当に肝の据わったファイターなら、そんな細かいこと気にもしないし、口にもしないもんだ。」
「あいつは、俺なんかと戦う価値がないって言ってるけど、何でだよ?説明してみろよ。詳しく言ってみろ。俺たちの一番の勝ち星ってのは、ボクシング的に言えば、
トロイ・ウィリアムソンだろ?トロイには敬意を払うけど、俺の方が圧倒的に上回った勝ち方をしてる。あいつはスプリット・デシジョンだったんだぜ。トロイが勝っててもおかしくなかったし、ライアン・ケリーだって同じことさ。」
「お前は何も特別なことをやってないのに、なんで自分が優れたボクサーだなんて思ってるんだ?アマチュア時代のキャリアがあるから自分のほうが勝てるって言ってるし、経験があるとか抜かしてるけどさ。」
「だからひとつ言っておく。無認可のアマチュア戦を一度やっただけの男に負けるなよ、ってな。」