ハーレム・ユーバンクの11月復帰戦の会場としてブライトン・センターが押さえられた。ターゲットは再び
レジス・プログレ。プロモーターのカレ・ザウアーラントが
『ザ・リング』に認めた。
サウスポーのキャテラルとオーソドックスのユーバンクという組み合わせでありがちな偶発的なバッティングにより、両者は6ラウンドでカットを負った。試合は一度は続行されたが、リングドクターによる2度目のチェックを経て、7ラウンド開始時にストップが宣告された。
スコアは69-65、69-66が2者。キャテラルが判定で勝利したが、年間最大級の国内戦として期待された盛り上がりにはそぐわない消化不良の結末となった。
戦績21勝1敗(9KO)のユーバンクは、次戦で地元ブライトンのリングに戻る見通しだ。
「11月に彼をリングに上げるつもりだし、ウェルター級には面白いカードが揃っている」とザウアーラントは語る。「すでに11月のビッグファイトナイトのためにブライトン・センターを確保してある」
この会場はユーバンクにとって幸運の舞台となっている。2023年11月の初登場ではティモ・シュワルツコップをストップし、さらに
今年3月7日にはタイロン・マッケナとの一戦でも同じくKO勝ちを収めた。「ブライトンはハーレムのためにどんどん熱を帯びている」とザウアーラントは言う。「地元に“要塞”を築くなんて、プロとしては必ずしもできることじゃないが、できるならそれが理想だ」。
「ブライトンはスポーツの歴史が豊かな街だが、ボクシングとなると特に近年は実績が少ない。もちろんユーバンク・ファミリーやスコット・ウェルチの名前はあるが、ブライトンから本当に有名なビッグファイトの夜がどれほどあっただろう?大きな夜を思い浮かべることはできない。だからこそ、ハーレムでそれを実現しなければならないんだ」。
南海岸でのビッグファイト開催を狙うザウアーラントの視線は、ユーバンクの相手候補に向けられている。再び名前が挙がっているのはレジス・プログレ。キャテラル戦が決まる前にも候補に浮上していた相手だ。
ザウアーラントは2018年から19年にかけて開催されたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズで、二度の世界王者となったプログレと関わっており、その大会は
ジョシュ・テイラーとの決勝での敗北に終わっている。
さらにユーバンクは2024年中に国内ライバルの
アダム・アジムとの対戦が決まりかけていた。両者は3月にはフェイスオフまで行ったが、試合は実現しなかった。ただしザウアーラントは、アジムがユーバンクと同じ147ポンドへ上げてくれば、この一戦が再び現実になる可能性があると見ている。
「レジス・プログレは、ハーレムとの間で素晴らしい試合になる名前だと思う」とザウアーラントは語る。「アダム・アジム戦については、来年どこかのタイミングで再び浮上するだろうし、その成り行きを見守ることになるだろう」。
「ただ現時点では、ハーレムはまだキャリア的に走行距離が少ない。我々の目標は彼を世界ランキングに押し上げることだ。その過程で刺激的な相手と対戦していくのが理想で、レジス・プログレのような試合を実現させたいと考えている」。
「私はこれまで何度もレジスをプロモートしてきた。彼は私の下で世界タイトルを獲得し、そして失ったこともある。あのジョシュ・テイラーの夜は決して忘れない」。
「話はかなりシンプルだ。あとは放送体制を整えるだけ。チャンネル5になるのか、他の局になるのかを決めなければならないが、11月のブライトン開催が計画だ」とザウアーラント。
ただし、初戦の内容を受けてキャテラルとの再戦は現状ほぼあり得ない。ザウアーラントはこう続けた。
「残念ながら、あの試合はまるで“存在しなかった試合”のようだった。キャンプを積んで準備してきたのに、本当の勝者が決まらないのはいつだって残念なことだ」。
「ボクシングではあの夜のようなことは起こるし、今回が最後でもない。残念なのは、試合が実際にはほとんど動かなかったこと。だから再戦を求める声がまったく上がらないんだ。もしスキャンダルや物議を醸すような決着なら『もう一度見たい』という声になるが、序盤から両者が慎重すぎて試合が始まってすらいなかった。だから誰もリマッチを望んでいないんだよ」。