ロンドン(イングランド)発――
ハーレム・ユーバンクが、
ルイス・クロッカーの初の世界タイトル防衛戦の対戦候補として浮上している。
ベルファスト出身の「クロック」は、今月初め、地元ウィンザー・パークで行われた歴史的な一夜において、
本命視されていたパディ・ドノバンを下し、IBFウェルター級王座を獲得した。
クロッカーは、
3月1日の初戦で物議を醸した反則裁定により勝利を収めた。これは、ドノバンがゴング後に相手を倒したと判定されたものだった。その後の再戦では、リムリック出身のライバルを2度ダウンさせ、スプリットデシジョンで勝利を収めた。
現在、28歳のクロッカーが初防衛戦をいつ行うのかに注目が集まっており、プロモーターのエディ・ハーンが複数の候補を挙げている。
マッチルーム代表のハーンは、エセックス出身のウェルター級コンテンダーである
コナー・ベンが、
11月に予定されているクリス・ユーバンク・ジュニアとのミドル級での再戦をクリアすれば、対戦の可能性があると語っている。
しかし、ベンは
「ザ・リング・マガジン」のインタビューで、IBF王座挑戦の可能性がありながらも現時点でクロッカーは視野に入っていないと明かした。代わりに、
WBC王者マリオ・バリオスへの挑戦を目指している。
だが現在、ベンとユーバンクの軸線上で別の選択肢が浮上しており、クリス・ジュニアのいとこにあたるハーレムがクロッカーの次戦候補として名乗りを上げている。
31歳のユーバンクは、7月に行われたジャック・キャテロール戦で、偶発的なバッティングにより7ラウンドで試合が終了し、
テクニカル判定で敗れるという悔しい結果からの再起を図っている。ユーバンクのプロモーションを担うザウアーラント陣営は、
レジス・プログレイスを最有力ターゲットに据えて復帰戦を計画している。一方で、ジャメル・ヘリングもオファーを受けたと主張している。
しかし関係者は、戦績21勝1敗(9KO)のブライトン出身ユーバンクが、クロッカーの初防衛戦の相手として適任かもしれないと示唆している。それが復帰戦となるのか、白星で再起を果たした後になるのかは別としてだ。
ただしユーバンク一家は、アイルランド島での世界タイトル戦において好成績を残していない。クリス・シニアは1995年、コーク州で行われたWBOスーパーミドル級タイトル戦でスティーブ・コリンズに2度敗れている。