ロンドン(イングランド) —
コナー・ベンは、11月に過去7か月で2度目となるミドル級での試合に臨むが、その後は再びWBCウェルター級王者
マリオ・バリオスへの挑戦に照準を絞ると主張している。
エセックス出身で28歳のベンは、4月26日にライバルの
クリス・ユーバンク・ジュニアとの因縁の対決で、トッテナム・ホットスパー・スタジアムにてキャリア初の
敗戦(判定負け)を喫した。
そして彼は、
11月15日に同スタジアムで6歳年上のブライトン出身ユーバンクとの再戦のチャンスを得ることとなった。父ナイジェル・ベンもかつてクリス・ユーバンク・シニアに1敗1分と勝てずに終わっており、これはベン家にとって宿敵ファミリーに勝利を収める最後の機会となる可能性が高い。
前回の対戦では、著しく減量したユーバンクに対し、3.5ポンドの体重差を許していたベン。今回も小柄な側として挑むことになるが、この一戦が終われば、2022年4月のクリス・ファン・ヒールデン戦以来となるウェルター級での復帰を計画している。
「この階級で長くやっていくつもりはない」と、ベンは水曜日の夜にトッテナム・ホットスパー・スタジアムのスイートルームで
『ザ・リング・マガジン』に語った。
「俺は絶対にミドル級の選手じゃないし、すぐに階級を落とすつもりだ。試合まではまだ8週間ちょっとあるけど、今の時点でミドル級のリミットを下回ってる。今の体重はだいたい156ポンドくらいだ。
ユーバンクをぶっ倒すチャンスを得るためだけに階級を上げただけで、そのあとは本来のウェルター級に戻るつもりだ。」
週末にウィンザー・パークで
パディ・ドノバンを驚かせ、空位の王座を獲得したばかりの新IBFウェルター級王者ルイス・クロッカーは、プロモーターのエディ・ハーンからベンの対戦相手候補として挙げられている。
だが、「ザ・デストロイヤー」(戦績23勝1敗、14KO)のベンにとって、依然としてターゲットはリング誌でウェルター級8位にランクされるマリオ・バリオスであり、父ナイジェルがスーパーミドル級で保持していたのと同じ緑と金のWBCベルトが欲しいのだという。
ナイジェル・ベンは、1990年11月にユーバンク・シニアに敗北した後、10ラウンド戦を6連勝して再起を果たし、1992年10月3日、イタリア・マリーノでWBCスーパーミドル級王者マウロ・ガルバーノに挑戦した。
ガルバーノは第3ラウンドに深いカットでリタイアを余儀なくされ、ナイジェルが王座を獲得。その後3年半にわたり9度の防衛に成功している。
いま、息子のコナーは父の足跡を継ぎ、自らのWBC王座時代を築こうとしている。
「
クロッカーはターゲットじゃない」と彼は語った。「バリオスだ。
あのベルトには俺の名前が刻まれている。WBCの世界王座、それが俺の狙っているベルトだ。アメリカへ行って、王者を倒して、そのベルトを持って帰ってくるつもりだ」
「クロッカーのことはそこまで気にしていない。彼が王者なのはわかっているが、自分にとって大事なのはWBCのベルトだ。俺のジムにはすでにそのベルトが飾ってある。なぜなら、それは父さんが勝ち取ったものだからだ。
あのベルトは俺にとってすべてを意味する。そして今度は俺自身のベルトを手に入れて、我が家のコレクションに加えたい」