ラモン・ローチはジャーボンテイ・デービスに対して最大限の抵抗を見せたかもしれないが、“タンク”は元スーパーフェザー級王者のローチに特別なものを感じていないのである。

ローチは、3月1日にブルックリンのバークレイズ・センターでデービス（30勝0敗1分、28KO）と物議を醸す引き分けを演じて以来、初の試合として土曜日にアイザック・クルスと対戦した。当初、デービスはローチとの即時再戦に同意していたが、最終的にはジェイク・ポールとのエキシビションマッチを選択した。しかし、その後デイビスに対する新たな家庭内暴力の疑惑が浮上し、ポール戦は白紙撤回された。

テキサス州サンアントニオのフロスト・バンク・センターで行われた試合で、ローチ（25勝1敗3分、10KO）はダウンを喫し、クルスとの接戦を繰り広げた末に、今年2度目となるマジョリティ・ドローに終わった。試合後、デービスはローチについてごく短いコメントを残した。

「彼はゲートキーパー。それだけである」とデービスは自身のXアカウントで述べた。

ローチ（30歳）は、第3ラウンドのダウン後、クルスを追いかける展開を強いられた。しかし、彼は接近戦で見事な応戦を見せた。2021年にデービスに僅差の判定で敗れているクルス（28勝3敗2分、18KO）は、第7ラウンドに腎臓打ちで減点を受けた。

クルスとローチがリング上で再び顔を合わせる機会は、今回だけに限らないかもしれない。試合後の会見では、二人は並んで座り、それぞれが「自分の勝ちだった」とスコアカードへの不満を主張した。それにもかかわらず、そのやり取りの最中に、両者は即時再戦への合意に達した。

しかしながら、その再戦はしばらく先になりそうである。というのも、ローチが第5ラウンドに右手を骨折していたことが明らかになったためである。