フレーザー・クラークは、計画のわずかな遅れが自身のヘビー級上位進出への道を妨げることはないと自信を示している。
今週土曜日の夜、クラーク(9勝1敗1分、7KO)は、ロンドン出身の
ジェイミー・TKV(8勝2敗、5KO)との試合で、Boxxer社のBBCとの新放送契約を記念するイベントの幕開けを飾る予定だった。
しかし先週、TKVが負傷により試合を辞退せざるを得なくなり、空位の英国ヘビー級王座決定戦は11月29日に延期されることが急きょ決定した。
クラークは
TKVの欠場を説明する医師の診断書を確認したものの、2020年東京オリンピック銅メダリストは、その延期には別の理由があるのではないかと推測している。
今週末、クラークの旧ライバルである
ファビオ・ウォードリーが、元WBO王者ジョセフ・パーカーとロンドンのO2アリーナで激突するハイリスクなヘビー級戦に挑む。
TKVはそのウォードリーと同じく、エセックスにあるベン・デイヴィソン・パフォーマンスセンターでトレーニングを行っている。
日程の重複はさまざまな理由で不運だったが、もし両試合が同じ夜に行われていたなら、TKVのサポートチームは大幅に縮小せざるを得なかっただろう。
クラークは、TKVの負傷が“都合のよいタイミング”で起きたと感じずにはいられないという。
クラークは『talkSPORT Boxing』出演時にTKVの負傷について「肋骨に関することらしい。だからこそ疑いを持った」と語った。
「少し休んで、2週間後に戻ってきて、さらに2週間のトレーニングで英国王座戦?それは十分な準備とは言えないだろう。あるいは、ベン・デイヴィソンがファビオ・ウォードリーと一緒にいるために来られないからなのか?TKVはベンの手を借りないといけないのか?それは分からないね。」
クラークは昨年10月、ウォードリーに第2ラウンドで衝撃的なKO負けを喫して以来、リング上で過ごした時間はわずか112秒しかない。
34歳の彼は、その壮絶な結末によって、人々がわずか7か月前に彼とウォードリーが英国・コモンウェルス両王座を懸けて12ラウンドに及ぶ死闘を繰り広げたことを忘れてしまったと感じている。
時の経過とともに、ウォードリーが世界レベルへとステップアップしたことは、クラークに「自分もそこへ到達できる」という確信を強めさせた。
また今月初め、周辺ランカーの
アルスランベク・マフムドフがかつての対戦相手デイブ・アレンを破った試合を見て、その自信はいっそう高まったという。TKVに勝利すれば、クラークは次に狙うべき相手としてまさにマフムドフのようなタイプのファイターを想定している。
「彼はもちろん上を目指しているだろうが、そのレベルの周辺にいる選手として俺は彼を見ている。グイド・ヴィアネッロはアメリカで素晴らしい勝利を挙げ、今ではアンソニー・ジョシュアとの試合を要求している。あのレベルなら、俺は誰とでも渡り合えると思っている」とクラークは語った。