イギリスのヘビー級ファイター、ファビオ・ウォードリーは「9月下旬から10月上旬」の復帰が予定されており、クブラト・プレフとの対戦が依然としてターゲットとされている。

ウォードリーの前戦は、6月7日に地元イプスウィッチ（イングランド）のポートマン・ロードで行われ、当時無敗だったジャスティス・フニに逆転勝利を収めた劇的な一戦だった。

この勝利により、ウォードリーはザ・リング・マガジンのヘビー級ランキングで第7位に浮上した。10回に決まったKOパンチは、元ホワイトカラー・ボクサーのウォードリーが、世界中のどんなヘビー級にとっても厄介な相手であることを改めて証明するものだった。

しかし、その試合からわずか1週間後、彼とパートナーの間に第一子となる女児が誕生。ウォードリーは、「しばらくは“パパ業”を優先する」と明かしており、ボクシングから一時的に距離を置くことを示唆している。

それでもプロモーターのフランク・ウォーレンは『ザ・リング・マガジン』に対し、ウォードリーが年内に必ず復帰することを明言している。

「彼とパートナーにおめでとうを言いたい。結果的にすべてが完璧なタイミングだった」とウォーレンは語った。「もちろん、しばらくは休養するだろうが、9月下旬か10月上旬にはリングに戻ってくると思っている。そのくらいの時期に復帰させる予定だ。数か月の休みを挟んで、すぐに本格的に動き出すよ。」

ただし、その復帰戦の対戦相手を誰にするかは、ボクシング界の基準から見ても簡単ではない問題だ。

Wardley (19-0-1, 18 KOs) claimed the WBA interim heavyweight strap with his victory over Australia’s Huni (12-1, 7 KOs), but that will not guarantee him the next shot at the full title.

現在、そのベルトはオレクサンドル・ウシクが保持しており、7月19日にロンドンのウェンブリー・スタジアムでダニエル・デュボアを相手に防衛戦を行う予定だが、クブラト・プレフは依然としてWBAレギュラー・ヘビー級王者の座に就いている。

WBAは、ウシクへの挑戦者を決定するために4人によるトーナメントを実施することを決定した。ウォードリーは事実上の準決勝でジャスティス・フニに勝利し、もう一方の準決勝ではクブラト・プレフがマイケル・ハンターと対戦する予定となっている。

5月に行われた入札では、ドン・キングが110万ドルで落札し、この試合はキングの94歳の誕生日ウィークを記念して、8月23日に開催されると発表された。

『ザ・リング・マガジン』の報道によると、フロリダ、ラスベガス、オハイオ、ペンシルベニアなどが開催地の候補として挙がっていたが、1か月が経った現在も、正式な発表はされていない。

当初のWBAの計画では、ウォードリー対フニ、プレフ対ハンターの勝者同士が12月31日までに対戦し、その勝者が2026年にWBAのフルタイトルに挑戦することになっている。

しかし、仮にプレフ対ハンター戦が8月23日に行われた場合、それはウォードリーの復帰が予定されている時期のわずか5～6週間前にあたる。そのため、ウォードリーとその勝者がすぐに対戦するというのは極めて非現実的であり、WBAが設定したスケジュールは破綻することになる。

とはいえ、ウォードリーが9月に1試合をこなし、12月にプレフ対ハンターの勝者と対戦するというシナリオも考えられる。そうなれば、新たに父親となったウォードリーにとって非常にタイトなスケジュールになるだろう。

ブルガリアのプレフ（32勝3敗、14KO）との対戦が依然としてターゲットであるかを問われたフランク・ウォーレンは、次のように語った。

「ファビオにはその試合をやらせたいね。いいマッチアップだと思うよ。7月19日にウェンブリーで行われるビッグファイトの後、誰かが4団体統一王者になる。最初に義務挑戦者を指定するのはWBOで、それ以降は状況次第だ。

『統一王者が4本すべてのベルトを防衛するかもしれないし、再戦があるかもしれないし、あるいは一部のベルトが返上される可能性もある。あの試合の結果が分かれば、挑戦者たちは自分の進む道が見えてくるはずだ。』

『フニをKOで下したことで、ファビオはその挑戦者の列の先頭にいる位置を保った。素晴らしいポジションだよ。そして彼のようなパンチャーであれば、常にチャンスはある。』」