ダニエル・デュボアは再び世界タイトルを手に入れたいと思っている。しかし、そのチャンスを得る前に、フランク・サンチェスを突破しなければならない。
当初、IBFは
モーゼス・イタウマとリチャード・トーレスに、技巧派キューバ人サンチェスとの交渉を行うよう命じた。しかし、両陣営がこれを辞退したため、同団体はデュボアに目を向けた。
両陣営は話し合いを進めていたものの、10月22日の締め切りまでに合意に達することはできず、
IBFが介入する形となった。正式な入札(パース・ビッド)が発表され、11月13日に実施される予定だ。
もしデュボア(22勝3敗、21KO)がこの試合で勝利を収めれば、『ザ・リング』誌およびヘビー級4団体統一王者
オレクサンドル・ウシクとの三度目の対戦権を得る可能性がある。ただし、現実的には空位タイトルへの挑戦となる見込みが高い。
強打を誇るロンドン出身のデュボアは、2022年の試合でウシクに9回TKO負けを喫した。だがデュボアはその後、ジャレル・ミラー、フィリップ・フルゴビッチ、アンソニー・ジョシュアに勝利し、IBF王座を手にするなど見事に立て直した。
しかし、王座の座は長く続かなかった。ウシク(24勝0敗、15KO)が再び彼の前に立ちはだかり、
7月19日の再戦では5回で試合を終わらせた。ウシクは将来の殿堂入りが確実視される名王者だ。一方のサンチェスは、これまで一度も世界タイトル戦を経験していない。33歳の挑戦者は、2024年5月にアギット・カバイエルに敗れたことでタイトル挑戦の道を断たれた。
それでもサンチェスは再び軌道に乗り、2月22日の試合でラモン・オリバス・エチェベリアを3回KOで下した。ただし、その相手は直近7戦で6敗していたベテランのジャーニーマンであり、試運転的な一戦と見る向きもある。
とはいえ、デュボアとサンチェスのどちらが勝ち上がっても、すぐにタイトル挑戦の機会が与えられる可能性は低い。ウシクの次なる義務試合の順番はWBOであり、現WBO暫定王者のファビオ・ウォードリーが次の挑戦者になる見込みだ。