ジャロン・エニスの最優先目標は、ウェルター級(147ポンド)の全王者からベルトを奪い取ることである。
最近では、フィラデルフィア出身のエニスがエイマンタス・スタニオニスのWBA王座を圧倒的な内容で奪取した。次なる標的としては、WBO王者ブライアン・ノーマンJr.か、WBC王者マリオ・バリオスを望んでいたが、どちらの対戦も現時点では実現が難しい状況にある。ノーマンは6月19日に日本で佐々木尽との対戦が決定しており、一方のバリオスはマニー・パッキャオの復帰戦の相手になる可能性が高いとされている。
こうした中、ウェルター級以外の階級から新たな挑戦者との対戦が浮上してきた。
「ジャロンとテオフィモ・ロペスの試合について、現在交渉中だ」と、エディ・ハーンは『FightHype.com』に語った。「素晴らしい試合になるだろう。」
無敗のエニス(34勝0敗、30KO)は複数のタイトルを保持しているが、彼と対戦したがるボクサーは少ない。しかしロペスは、エニスに付け入る隙を見出しているようだ。
27歳のロペスは常に安定したパフォーマンスを見せてきたわけではないが、最近の戦績は好調そのものである。
直近では2024年5月2日、ニューヨークでの試合でアーノルド・バルボサを圧倒。バルボサはほとんど手を出すこともできず、
ロペス(22勝1敗13KO)が観客を魅了する試合を展開した。
勝利を収めたロペスは、エニスとの対戦を改めて要求。これは今回に限らず、過去にも何度も口にしてきたことである。
エニスのプロモーターであるエディ・ハーンも、この対戦には前向きである。ロペスには気まぐれな一面や波もあるが、調子が良い時には手がつけられない存在となる。この対戦が実現すれば、エニスにとって統一王座の初防衛戦として最適な舞台となるだろう。
交渉はまだ初期段階であり、確実な話とは言い切れないが、ハーンは舞台裏で実現に向けた努力を続けている。開催時期と場所についても構想があるようだ。
「8月にサウジアラビアで開催できるかもしれない日程がある」と、ハーンは明かしている。