ガラル・ヤファイのプロモーターであるエディ・ハーンは、土曜夜に
フランシスコ・ロドリゲス・ジュニアとの過酷な12回戦で敗れた終盤、ヤファイ(32歳)はセコンドによって試合を止められるべきだったと考えている。
ヤファイ(9勝1敗7KO)は、バーミンガムのBPパルス・ライブ・アリーナで行われた試合で、メキシコの
ロドリゲス・ジュニア(40勝6敗2分27KO)に3者とも大差(119-108、119-108、118-109)で判定負けを喫し、顔面を血で染めたまま、最終回にはダウンも奪われて完敗した。
2020年の東京五輪で金メダルを獲得した地元の英雄は、初回に大きなダメージを負って以降、最後まで立ち直ることができなかった。この結果により、年内に日本で予定されていた
WBC・WBA世界フライ級王者・寺地拳四朗との世界タイトル戦の計画は白紙となった。
しかし今、ヤファイにとって最も重要なのはキャリアの展望ではなく、本人の健康状態だ。2022年にヤファイと契約したエディ・ハーンは、試合の最後の3ラウンドに突入した時点で、彼がリングに居続けるべきではなかったと感じている。トレーナーのロブ・マクラッケンは、何度も試合が止められてもおかしくない場面があったにもかかわらず、戦い続けることを選んだ。
ハーンは
『ザ・リング・マガジン』にこう語った。「正直言って、最後の3ラウンドは本当に見るのがつらかった。あの時点でもう勝てる見込みはなかったし、彼があそこにいるべきだったかどうかは疑問だ。」
「パンチの力は完全になくなっていて、ただ一方的に打たれているだけだった。でもロドリゲスは本当に素晴らしかった。6ラウンド終了時点で、両者合わせて1000発以上パンチを出していたと思う。」
「開始30秒で大きなダメージを負い、それでも最初の5ラウンドでは1、2ラウンドは取ったかもしれないけど、その後は完全に一方的な展開だった。」
この結果は、またしてもメキシコ人ボクサーが英国に乗り込み、地元の有力選手を打ち破るという展開となった。近年では、ジョシュ・ウォリントンがマウリシオ・ララに、ロビー・デイヴィス・ジュニアがガブリエル・ゴヤス・バルエンツエラに敗れるという番狂わせが起きている。
「ジョー・コルディナが2週間後にメキシコ人相手に試合をするけど、対戦相手を変えないといけないかもしれないな」と、ハーンは冗談を交えて語った。
マッチルーム・ボクシングの代表である彼はまた、ヤファイにとって今は立ち止まって考える時期かもしれないとも認めている。今回受けたダメージは選手生命を縮めるものであり、32歳という年齢で世界戦線への明確な道筋も見えない中、プロ10戦目でこれからも戦い続けるべきかどうか、本人の意志が問われることになる。
「最終的には、そのレベルにふさわしい実力を示さなければならない」とハーンは続けた。「何らかの理由で、彼は今夜いつもの力を出せなかった。能力からすれば物足りない内容だったが、それだけにロドリゲスを称えなければならない。とにかく手を止めなかった。」
「今回のような試合は、望んでいたレベルの一歩手前で敗れたということ。ここから立て直すか、それとも……引退は簡単なことじゃない。彼は32歳だけど、まだ10戦しかしていないし、これまで急ピッチでキャリアを進めてきた。」
「相手に楽に勝ち、順調にステップアップしている時は、次のレベルにも対応できそうに見える。でも時に、そのステップが大きすぎることもある。とはいえ、我々は彼がそのレベルで戦える選手だと信じている。だからこそ、今は振り返って考えるべき時なんだ。」