ディエゴ・パチェコは、次戦でハムザ・シェラーズと対戦する可能性についても前向きに検討している。
パチェコは土曜夜にケビン・レレ・サッジョを下す前、無敗の英国人であるシェラーズと、相手の地元イングランドで戦うという案でさえ受け入れる考えがあると、
ザ・リングに語っていた。サウジアラビア総合娯楽庁(GEA)長官であり、ザ・リングのオーナーでもあるトゥルキ・アル・シェイクは、2月に予定されているリヤド・シーズンのイベントの一環として、
シェラーズ対パチェコを首都リヤドで開催することに関心を示している。
それが実現するには、サッジョと12回を戦い抜いたパチェコにとって、短いインターバルでの試合復帰が必要となる。一方で、パチェコ自身は次戦として、メキシコ人スーパーミドル級コンテンダー、
ハイメ・ムンギアと、地元ロサンゼルスで対戦することをより望んでいる。
「今いちばん興味がある試合は、ハイメ・ムンギアだと思う」とパチェコは、サッジョにユナニマス判定勝ちを収めた直後、リング上でDAZNのクリス・マニックスに語った。「彼は素晴らしいファイターで、偉大なメキシコの戦士だ。そして正直に言えば、本当にスターの座へと到達するために、今の自分に欠けている試合がそれなんだと思う。」
ロサンゼルスがパチェコの地元であることに加え、同地域には数百万人規模のメキシコ系住民が暮らしている。ティフアナ出身のムンギアは、メキシコ人ファンから高い人気を誇るファイターであり、パチェコの次戦相手としては、ビジネス面でも理にかなっている。
「LAの地元に戻れば、ファンはみんなその試合を見たがると思う」とパチェコは語った。「あとはチーム、エディ・ハーンとプロモーションが、それを実現できるかどうかだ。」
ハーンは、ゴールデンボーイ・プロモーションズおよびサンフェル・ボクシングと共同プロモートされているムンギア陣営と、すでに予備的な話し合いを行っていることを明かした。
「ロサンゼルスでスタジアムを満員にできる試合だ」とハーンは語った。「それこそが、我々が本当に望んでいる一戦だ。彼は必要な下積みをすべて終え、すべての条件をクリアしてきた。今こそディエゴ・パチェコとのビッグファイトで勝負に出る時だ。彼にはその資格がある。[土曜夜には]ダウンを喫しながらも立ち上がり、見事に巻き返して、非常に優れた相手を倒した。」
ただし、マッチルーム・ボクシング会長のハーンは、仮にムンギア、あるいはそのプロモーターが2026年初頭での対戦に応じなかった場合でも、パチェコには他にも多くの選択肢があることを強調した。
「誰かに無理やり戦わせることはできない」とハーンは結んだ。「最終的には、挑戦したいのか、報酬を得たいのか、ビッグナイトで大勝負に出たいのか、その意思次第だ。だが、我々はハイメ・ムンギアだけに限定されているわけじゃない。言ったように、ハムザ・シェラーズもいるし、[ジャーモール]チャーロもいる。168ポンド級には多くのファイターがいる。サウス・セントラルLA出身のディエゴ・パチェコと、素晴らしいメキシコ人ファイターのハイメ・ムンギアがいれば、ロサンゼルスで大きな試合を実現できる。今がその時だと思っている。」
8回にダウンを奪われながらも立て直し、フランスのサッジョ(26勝1敗、23KO)を下したパチェコ(25勝0敗、18KO)は、テレンス・クロフォードの王座を擁するスーパーミドル級において、The Ringのコンテンダーランキングで5位につけている。
シェラーズ(22勝0敗1分、18KO)は8位で、ムンギアはランク外だ。
ムンギア(45勝2敗、35KO)は、5月3日にリヤドのANBアリーナで行われたブルーノ・スラーチェ(26勝1敗2分、5KO)との再戦で、12回ユナニマス判定勝ちを収めた後、合成テストステロンの微量反応が検出された。しかし、UKアンチ・ドーピングおよびWBCが、
汚染されたサプリメントが原因だったと判断し、ムンギアは不正行為を免除された。
その1年前、ティフアナで行われた初戦では、スラーチェが6回にムンギアを衝撃的にKOしている。調整試合と見られ、35対1の本命とされていたムンギアだったが、2回にダウンを奪ったスラーチェが6回に逆転KOを決め、この番狂わせは2024年のザ・リング年間最優秀番狂わせ賞に選ばれた。
タフなムンギアに勝利したことのある相手は、元スーパーミドル級無敗統一王者の
サウル“カネロ”アルバレスのみだ。アルバレスは2024年5月、ラスベガスで行われた12回戦でムンギアをユナニマス判定で下している。
ザ・リングのシニアライター兼コラムニスト、Keith Idec(X:@
idecboxing)