デメトリウス・アンドラーデはどちらを応援するわけでもなかったが、
カネロ・アルバレス対
テレンス・クロフォードの結末には強い興味を持っていた。
スキルに関して言えば、アンドラーデはクロフォードがボクシング史上の誰にも引けを取らない存在であると理解していた。だが、通常はサイズが重要になる。
アンドラーデ(32勝1敗19KO)はすぐに、アルバレスに打開策がないことに気づいた。そして、このスーパーファイトはNetflixを通じて世界中に配信され、約4100万人の加入者が視聴したことで、多くのボクシングファンがアルバレスの敗北を目撃することになった。
「彼はひどかった」とアンドラーデは
『ザ・リング』に語った。「クロフォードには最大限の敬意を払う。彼は素晴らしいパフォーマンスをした。でもカネロは本当にひどかった」
アンドラーデは、自分こそクロフォードの立場にいるべきだったと考えている。過去2度、彼とアルバレスは同じ階級で同時期に世界タイトルのバージョンを保持していた。現在も、両者はスーパーミドル級に属している。
もちろん、アルバレスにはもはやベルトがなく、アンドラーデにも同じことが言える。両者にはもうひとつの共通点がある。
アンドラーデも最後の試合では敗北を喫したのだ。
しばらくリングから遠ざかっており、37歳になった彼はその結末を誰も覚えていないことを願っている。
2023年11月、二階級制覇王者だった彼はデビッド・ベナビデスに激しく打ちのめされ、ストップ負けを喫した。
アンドラーデは表舞台から姿を消していたが、それはこのまま影に隠れていたいという意味ではない。
アルバレス(63勝3敗2分39KO)は依然として彼のターゲットリストの最上位にいる。メキシコのスターとの試合に伴う巨額のファイトマネー、そして個人的な因縁は、この一戦を追い求める理由になる。
「自分はいまだにその試合を望んでいる」とアンドラーデは語る。「あの戦いには決着がついていない。自分はその試合に値する」
だが、アルバレス対アンドラーデ戦は商品になるだろうか?敗北したとはいえ、アルバレスには他にも選択肢が数多くある。