デビッド・ベナビデスが本当に望んでいたのは、次戦での対戦相手が
ドミトリー・ビボルであり、アンソニー・ヤードではなかった。
ビボルは4か月前、WBC世界ライトヘビー級王座を返上した。本来であれば暫定王者だったベナビデスとの指名試合を行うはずだったが、それを回避した形となった。
こうしてベナビデス(30勝0敗、24KO)は、ビボルが彼に譲ったWBC王座の初防衛戦として、11月22日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで開催される
『The Ring IV』のメインイベントで、英国の
ヤード(27勝3敗、24KO)と対戦する。試合は
DAZNで配信される。
ビボルが背中の手術から復帰すれば、『ザ・リング』誌、IBF、WBA、WBOの175ポンド統一王者として、ロシアのライバル、
アルトゥール・ベテルビエフとの第3戦が行われる可能性が高い。しかしデビッド・ベナビデスは、内心ビボルとの対戦を望んでいるとはいえ、第3戦自体が不要だと本気で考えている。
ビボル(24勝1敗12KO)とベテルビエフ(21勝1敗20KO)は、リヤドで行われた2度の12回戦タイトルマッチで1勝1敗を分け合った。しかしベナビデスは、2024年10月12日の初戦、そして2025年2月22日の再戦、どちらも本来はビボルが勝っていたと主張する。初戦はベテルビエフがマジョリティ判定で勝利し、その4か月後の
再戦ではビボルがマジョリティ判定で雪辱を果たした。
「正直に言うと、3部作にする必要はないと思う。2戦目で終わるべきだった。というのも、俺は1戦目もビボルが勝っていたと思っているからだ」とベナビデスは
『ザ・リング・マガジン』 に語った。
「だから、ビボルが同じ戦い方をすれば、ベテルビエフがスタイルを変えて、もっとコンビネーションを出すとかしない限り、結果は同じになると思う。再びビボルが勝つだろうね」
実際、ビボルは6か月前の再戦で序盤の苦戦を乗り越え、最終的に試合の主導権を握っていた。
ジャッジのマイク・フィッツジェラルド(116-112)とディオン・ドワーテ(115-113)は、それぞれ8ラウンド、7ラウンドをビボルに与えた。一方、ジャン=ロベール・レインは114-114で引き分けと採点した。
ベナビデスの見方では、フィッツジェラルドの「ビボルの明確な勝利」という判断が正しかったという。
「俺が気づいたのは、ベテルビエフは基本的に“一撃型”の選手だってことだ」とベナビデスは語った。
「コンビネーションを打つタイプじゃない。3発、4発のコンビネーションを見えない角度から繰り出すようなことはしないんだ。
もちろん、彼が放つ一撃はとてつもなく強い。それは間違いない。でもビボルには素晴らしいジャブがあって、遠くからでも見切れる。それがベテルビエフ戦でのポイントだったと思う。パンチの選択肢が少なすぎて、ビボルを困らせるには至らなかったんだ。
確かにベテルビエフが中盤にビボルを効かせた場面や、ビボルが少し疲れたように見える場面はあった。でも結局ビボルは簡単に試合を立て直した。だから俺が言いたいのは、ベテルビエフが何も変えなければ結果も変わらないってこと。ビボルのジャブはあまりにも優れているし、リングジェネラルシップも抜群だ。ベテルビエフには、それを止める術はないと思うよ」
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。