見過ごされる立場ほど、いいポジションはないかもしれない。
ダンテ・ストーンは、WBCグランプリ・トーナメントを通じてその立場を楽しんできた。そして今、ヘビー級の決勝進出まであと一勝と迫っている。ストーンは、サウジアラビア・リヤドで日曜にDAZNで配信される準決勝でケビン・ラミレスと対戦し、急上昇中の勢いをさらに加速させるチャンスを手にしている。
「このトーナメントでは、自分はアンダードッグだと感じる」とストーンは
『ザ・リング』に語った。「自分が勝つたびに、『アンダードッグを侮るな』ってことをみんなに見せられるんだ。それはいつも良いモチベーションになる。観客の誰もが自分に期待していない分、失望させる心配がなく、逆に全員を見返すチャンスがある。自分はずっとそうやって生きてきた。人が『お前にはできない』と言うたびに、『できる』と証明するのが自分の仕事なんだ。」
ネブラスカ州オマハ出身のストーン(21勝1敗、13KO)は、グランプリで3戦全勝(1KO)を記録しており、そのすべてが無敗の相手を破ったものだ。初戦ではインダレシオ・テランを2ラウンドKOで下し、
16強ではエミリアーノ・エセキエル・メンドーサに、準々決勝ではユネス・バーラにいずれも判定勝ちを収めている。
アルゼンチン・ブエノスアイレス州ワイルド出身のラミレス(10勝0敗2分、4KO)は、32強でブライアン・ズワルトを初回ノックアウトで下し、続く16強ではリーガン・アパヌに判定勝ちを収めた。25歳のラミレスは準々決勝でピオトル・ラチと公式採点およびWBCエンハンスド・スコアカード上でスプリットドロー(引き分け)となったが、その後の執行パネル判定で4対1の支持を得て準決勝進出を決めた。
一方、31歳のストーンは、キャリア唯一の黒星をUFCヘビー級ランカーのワルド・コルテス・アコスタに雪辱して以来、21連勝中だ。トーナメントでの快進撃の中でも、8月13日のユネス・バーラ戦で準決勝進出を決めた勝利が最も充実した内容だったという。
「今回は、プロ初期の自分に戻ったような感覚があった」とストーンは語る。「キャリア初期にノックアウト勝ちしていた頃のように、距離を詰めて、スムーズに動いて、出入りを繰り返す。前回の試合はまさにそれを思い出させてくれたし、今後もそのスタイルを続けていくつもりだ。」
なお、WBCグランプリ準決勝の残りの試合もすべて6ラウンド戦で行われる。
ヘビー級
- ダンテ・ストーン(21勝1敗、13KO) vs ケビン・ラミレス(10勝0敗2分、4KO)
- アフメド・クルニッチ(6勝0敗、4KO) vs キートン・ゴメス(13勝3敗、11KO)
ミドル級
- カルロス・シニステラ(13勝1敗、10KO) vs デレク・ポメルロー(14勝0敗、11KO)
- ディラン・ビッグス(16勝1敗、9KO) vs ランスロット・プロトン・ド・ラ・シャペル(17勝1敗2分、5KO)
スーパーライト級
- ムジビロ・トゥルスノフ(8勝0敗、2KO) vs ダニロ・ロザン(15勝0敗、9KO)
- カルロス・ウトリア(12勝0敗、10KO) vs ンテテレロ・ンコシ(10勝2敗、5KO)
フェザー級
- ブランドン・メヒア・モスケダ(11勝0敗、9KO) vs ベキジズウェ・マイツェ(8勝1敗1分、3KO)
- ムハメト・カミリ(16勝0敗1分、7KO) vs ヨニ・バルベルデ・ジュニア(16勝0敗、3KO)