イングランド・ロンドン――ラドブローク・グローブ駅からすぐの場所に、デール・ユースABCボクシングジムがある。72人の命を奪い、24階建ての建物の1階にあった彼らの古い家を焼き尽くしたグレンフェル・タワー火災の悲劇から8年が経った。しかし、多くの人々にとって、楽しい思い出や人生を形作る経験は今もなお連帯感を生み出し続けている。

元スーパーミドル級世界王者ジョージ・グローブスは、多くの卒業生の一人であり、かつてのライバルであり同じく世界王者のジェームズ・ディゲールとともに、語りきれないほどの物語を抱えている。

しかし、伝説の元アマチュアコーチ、ミック・デラニーの予言めいた言葉が再び現実味を帯びて響いている。今夜、ダニエル・デュボアがオレクサンドル・ウシクと再戦し、DAZNのPPVで生配信されるこの歴史的瞬間に、かつてのデール・ユースのボクシングスターが再び歴史を刻もうとしている。

10年前、デラニーは自身のジムにいた16歳で身長6フィート5インチ（約196cm）、体重200ポンド（約91kg）の巨漢に注目していた。適切な対戦相手を見つけるのに苦労していたその若者は、ダラムで行われたナショナル・ユース選手権で勝利を収めた。デラニーの「ボクシングニュース」コラムは、時を経てもなお色あせない価値を持っている。

「ボクサーに特別なものがあるかどうかは、だいたい1年以内に分かると思う。彼は非常に強力なパンチを持ち、それを使いこなせる優れたボクサーだ。まだ道のりは長いが、地に足をつけて真面目にやれば、アンソニー・ジョシュアに匹敵するところまで行けると思う。」

故コリン・ハートも2017年1月のコラムで同様のことを語っており、ほどなくして、ウォーレンの最新の有望株として話題になった。その若手は前年、2度の王者経験を持つジョシュアとシェフィールドのジムでスパーリングを行っていた。2020年のオリンピック周期に向けてアマチュアキャリアを延長することを選ばず、デュボアはシニアカテゴリーでの短期間の経験を経て、19歳でフランク・ウォーレン率いるクイーンズベリー・プロモーションズと契約しプロ転向した。

とはいえ、デュボアはクイーンズベリー加入前に、デール・ユース、レプトン、イズリントンといった無給のアマチュアチームで活動していた。その後、名高いプロモーターと契約し、モーゼス・イタウマが築いた「最年少世界王者」という期待を背負って注目されたが、それはすぐに時期尚早だと判明した。

デュボアはイースト・ロンドンにあるピーコック・ジムでマーティン・バウアーズとトレーニングを積み、その後はマーク・ティブスやシェーン・マクギガンのもとでも練習を重ねた。2020年11月にジョー・ジョイスの鋭いジャブがきっかけとなり、ダメージを受けて10回TKOで初黒星を喫した後のことだ。

ドン・チャールズはデュボアの復活において重要な役割を果たしており、2年前のヴロツワフでの敗戦後、27歳の彼を支え、励まし、やる気を引き出すために必要不可欠な存在となっている。彼は、自分たちが出会ったのは運命だと考えている。お互いの過去を振り返れば、あきらめる方が簡単だったにもかかわらず、粘り強さを見せ続けてきたからだ。

しかし、この控えめな肉体派がそもそもなぜこれほどまでに恐れられ、高く評価されていたのか？

「彼はパンチ力があり、両手にパワーがあった」とデラニーは今週のQ&Aイベントでザ・リングのデック・テイラーに率直に語った。

世界王者になる可能性があるかどうかはどう判断するのか？

「トレーニングを欠かさなければ、6か月以内には分かる。ディゲールもグローブスも、そしてディオン・ジュマも、みなシニアエリートタイトルを2つずつ獲得している」とデラニーは答えた。

ディゲールとグローブスはその後世界王者となったが、元イングランド・クルーザー級王者のディオン・ジュマ（14勝1敗、7KO）は、2022年に33歳で2度目の網膜剥離の負傷により引退を余儀なくされた。

では、ジムの古くからの友人についての予想だ。デラニーは自分の贔屓を笑いながら認めつつも、今夜再びイギリスの期待を打ち砕こうとしている無敗のウクライナ人に対しては高い評価を惜しまない。

2025年7月時点の主要4団体の世界王者、暫定王者、及び現トップ10コンテンダーのランキングを対象にすると、最も低いKO率に次ぐ2番目に低いKO率（60.87％）を誇るのが、ひとつ下の階級から昇格した統一王者だ。

「ダニエルが勝つと思う。ウシクは俺の人生で見た中で最高のパウンド・フォー・パウンドファイターで、サウスポーでバックハンドのパンチもあるけど、ダニエルがここ3試合の内容からKOで倒す姿が見える。」

「彼は調子を上げていて、自信は絶好調。誰もが倒してきて、絶頂期にいる。ボディブローでのKOでもヘッドショットでも、彼が勝つと本当に思っている。」