プロモーターのベン・シャロムは、新たに140ポンド級王者となった
ダルトン・スミスと、自身が手がける
アダム・アジムによる国内対決が、2026年中に実現する可能性は十分にあると考えている。
スミス(19勝0敗、14KO)はアジムより5歳年上で、これまでも常に一歩先を行く存在であった。その評価を決定づけたのが、今月初めに行われた
スブリエル・マティアス戦での劇的なストップ勝利によるWBCジュニアウェルター級王座獲得である。
この勝利により、スミスは
『The Ring』誌のランキングで1位に浮上。現在は、1月31日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで開催される
「The Ring 6」にて、シャクール・スティーブンソンを迎え撃つ王者テオフィモ・ロペスに照準を合わせている。
一方その数時間前、海を隔てた欧州では、『The Ring』誌140ポンド級8位のアジム(14勝0敗、11KO)が、ロンドンのコッパー・ボックス・アリーナで
グスタボ・ダニエル・レモスと対戦し、BBC Twoで生中継される一戦に臨む。キャリア最大の試練となるこの試合に勝利すれば、IBFランキングで2位に浮上し、今夏にも世界王座挑戦の可能性が開けてくる。
こうした状況を受け、シャロムは長年にわたり関連づけられてきたスミス対アジム戦が、いよいよ現実味を帯びてきたと語っている。
「ダルトン・スミスの世界王座獲得は本当に信じられない出来事だった」とシャロムは語る。 「彼が成し遂げたことは素晴らしいし、グラント[スミス]がダルトンとともに築いてきたものも驚異的だ」
「それがアダムの内面に火をつけたことも間違いない。それを見るのは本当にうれしい。彼はまだ23歳で、ここまで非常に良いプロモーションを受けてきた。私たちは彼を“ポスターボーイ”だと考えているし、BBCを通じて誰もが知る存在になるだろう。
彼自身はダルトン・スミスより優れたファイターだと信じているし、我々もアダム・アジムの方が上だと考えている。ただし、2人とも世界王座を獲れるだけの力を持っていることは確かだ。無駄に寝かせるつもりはない。ケル・ブルック対アミール・カーンのような状況にはしたくないが、同時にこの試合はとてつもなく大きなものにしたい。実現は、もうすぐそこまで来ていると思う」
なお、シャロム自身が、かつて長年実現が待たれていたカーン対ブルック戦を2022年2月にようやく成立させた張本人である。しかし当時35歳だった両者は、明らかに全盛期を過ぎた状態での対戦となった。
シャロムは、スミスとアジムに同じ轍を踏ませるつもりはなく、現在のBBCとの契約に縛られず、DAZNのようなライバル放送局での試合も容認する構えを見せている。
「1月31日の件について言えば、世界レベルの試合をBBC Twoで実現できたのは本当に大きな成果だ。我々は放送局にビッグファイトを持ち込めている」と語る。
「アダム・アジム対ダルトン・スミスがBBCで実現するかといえば、それはない。選手たちはもっと大きな報酬を求めることになる。この試合は最終的にDAZN、もしくはペイ・パー・ビューで行われるだろう。これは間違いなくボックスオフィス級のカードになる」
もっとも、23歳のアジムが世界王座を手土産にしない限り、スミスが対戦に応じる可能性は低いと見られている。問題は、IBFランキング上位が混み合っており、王者リチャードソン・ヒッチンズがすでに2026年のスケジュールをほぼ埋めている点にある。
まず、IBFが認めた短期間の任意防衛戦として、ヒッチンズはオスカー・ドゥアルテとの防衛戦を行う見通しだ。その後は、ランキング1位のリンドルフォ・デルガドとの指名試合が命じられる可能性が高い。では、その間アジムはどうなるのか。
シャロムはこう説明する。
「彼は階級統一を狙っている。このレモス戦はIBF2位を懸けた試合だ。IBFと話し、このカードを強く推した際、彼らは『レモスはリチャードソン・ヒッチンズに勝つ可能性がある』と言っていた。この階級では非常に危険なファイターだ。
ヒッチンズが階級を上げるかどうかも分からない。階級アップの話も多い。いずれにせよ、我々はアダム・アジムがデルガドやヒッチンズを含めた中で最強だと信じている。 彼は必ずチャンスを得る。
できれば次がその番で、年後半にはダルトン・スミス戦が実現してほしい。私は今年こそが、その年になると本気で信じている」