ロンドン発――
クリス・ビラム=スミスは、WBOが暫定王座戦への道を開いたことを受け、ローマン・フレスとの対戦に進む用意ができている。
『The Ring』誌クルーザー級ランキング2位のビラム=スミスは、今年4月にトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われた
ブランドン・グラントン戦で、激闘の末に判定勝ちを収めて以来、リングから遠ざかっている。
元WBO王者である彼(戦績21勝2敗13KO)は、世界タイトル戦線への復帰を依然として計画しており、その道はカザフスタン生まれのドイツ人で一度しか敗れていないフレスとの対戦を経ることになりそうだ。これは、現王者
ヒルベルト・ラミレスが肩の負傷により戦線を離脱しているためである。
WBO・WBA王座を保持するラミレスは今夏に肩の手術を受け、WBO会長グスタボ・オリビエリは最近、彼の不在中に暫定王座戦を認可する準備があると明言した。
オリビエリはSNSにこう投稿した。「ヒルベルト“ズルド”ラミレスの負傷と回復過程を踏まえ、WBOは最も利用可能な挑戦者同士による暫定王座戦を承認する。
なお、この暫定王座の地位は、WBO規則に従い速やかに終了させることが条件となる。」
現在WBOランキング1位のビラム=スミスは、『ザ・リング・マガジン』誌に対し、オリビエリの提案通りにWBO2位のフレスと暫定王座を懸けて戦うことに前向きであると語った。
「WBOはラミレスについて声明を出し、次点の2人の挑戦者による暫定王座戦を考えていると言った。
自分は1位で、ロマン・フレスは2位だ。だからぜひその試合をやりたい。これで自分は再び有利な立場に戻れる。他の選手の計画は分からないが、理想的には年末までにフレスと暫定戦をやる絶好の機会になる。」とビラム=スミスは語った。
「それはある意味、我々がすでに見据えていた試合でもあった。だから、この話をきちんとまとめ上げて年末に向けて実現できればと願っている。
だから今はロマン・フレスとの試合を成立させることを試みることになると思う。そしてWBO自身の言葉に基づけば、もしランキング1位と2位が互いに戦うのであれば、暫定王座戦として他の誰かを受け入れることはできないはずだ。」
ビラム=スミスは2023年5月、ローレンス・オコリーを番狂わせで破りフルタイトルを獲得。その後、マテウシュ・マステルナク、リチャード・リアクポーヘを相手に防衛に成功した。しかし2024年11月、リヤドで行われたラミレスとの統一戦で敗れ、王座を失っている。彼はいまなお雪辱の機会を望んでいる。
彼はさらにこう付け加えた。「フレスとの試合は正規の世界タイトル戦ではないが、暫定王座戦であり、ズルドとの再戦に向けた最高の立場を築ける。自分は彼を倒してWBOとWBAの王者になりたい。それが理想だ。」