カオイムヒン・アギャルコは、9月13日の
イシュマエル・デービス戦に勝利すれば世界レベルへの扉を打ち破ることができると考えている。
ジュニアミドル級のライバル同士は、ルイス・クロッカー対パディ・ドノバンによるIBFウェルター級空位王座決定戦のアンダーカードで対戦する。このイベントはベルファストのウィンザー・パークからDAZNで世界同時生中継される。
無敗のアギャルコ(17勝無敗、7KO)は、プロとして7年間地道に歩んできたものの、国内タイトルレベルを大きく超えることはできずにいる。
一方のデービスは、驚異的なスピードで階段を駆け上がってきた。
テレビデビューからわずか12か月足らずで、デービス(13勝2敗、6KO)はアンソニー・ジョシュア対ダニエル・デュボア戦のアンダーカードで
ジョシュ・ケリーに僅差の判定で敗れた。さらにその3か月後には、Ringジュニアミドル級6位の
セルヒイ・ボハチュクとの大一番で6ラウンドTKO負けを喫した。
アギャルコは、デービスが急速にステップアップしていることを責めてはいない。また、自分が渇望してきたようなチャンスをデービスに与えられていることにも不満は抱いていない。
アギャルコは「いや、イシュマエルが試合を受けてきたことを尊敬している。自分にとって正しい判断でありチャンスだと思えば、与えられた機会は逃さずつかまなければならない。彼はそれを実行した」と
「ザ・リング・マガジン」に語った。
「彼にとって不運だったのは、どちらの試合でも結果を残せなかったことだが、自分を試そうとするファイターをけなすつもりは全くない。自分が当然得るべきだと思っていたチャンスを彼が得たことについても、何のわだかまりもない。自分には自分の道がある」
「俺が競っているのはカオイムヒン・アギャルコ以外の誰でもない」
アギャルコはこれまでもスタート地点に立たされてきた。
28歳の彼は確かな才能を持ち、トロイ・ウィリアムソンやフアン・カルロス・ルビオといった相手を下してきたが、それらの勝利を大きなチャンスへとつなげることは容易ではなかった。
ウィンザー・パークは、待望のクロッカー対ドノバン再戦を前に満員の観衆で埋め尽くされると見られている。アギャルコはこれまでも大きな舞台で戦ってきたが、この舞台で評価の高いデービスを倒すことができれば、これ以上彼を無視することは不可能になると確信している。
アギャルコは「これは自分にとって大一番だと思う」と語った。「地元であるウィンザー・パークのスタジアムで、オール・アイリッシュの世界タイトル戦の興行においてセミメインを務めるのは、自分のキャリアにとって非常に大きい。当日は最高のダンスパートナーを得て、世界に自分の実力を示したい」
「まさに自分が求めてきた舞台だ。世界タイトルに手が届くところまで来ていると感じている。すでに世界ランクにも入っているし、イシュマエル・デービスを突破して次へ進むだけだ」
アギャルコとデービスの仲は良くない。根深い憎しみというより性格の衝突によるものだが、両者は試合が発表された瞬間から
侮辱の応酬を続けている。
舌戦の裏側で、両者はいずれも相手のミスを突く巧みさを持つスリックで頭脳的なファイターだ。また、敗北すれば少なくとも当面は
世界タイトルへの野心に上限が課されることを、両者とも十分に理解している。
アギャルコが「自分の実力を証明するのにふさわしいダンスパートナーであってほしい」と語ったことは、デービスがベルファストに本気で勝負をしに来ることを望む一方で、互角の展開が続くチェスのような試合になる覚悟もできていることを明確に示している。
アギャルコは「彼のファイトが口ぶりと同じくらい良いものであってほしい」と語った。
「カオイムヒン・アギャルコには、トロイ・ウィリアムソンのように自分の力を最大限に引き出してくれる、正しいダンスパートナーが必要なんだ」
「カオイムヒンを倒すと言われている相手が当日にベストを尽くしたとき、俺は自分のレベルを示してきた。イシュマエルにもそれを求めている。当日は最高のイシュマエル・デービスとしてリングに上がってほしい」