通常、前座試合はボクシングのフルコースにおける前菜のような存在である。そして今回もその位置づけに変わりはないが、トゥルキ・アル・シェイク閣下はその前座試合にこれまで以上のスポットライトを当てようとしている。
『ザ・リング・マガジン』のオーナーであり、「リヤド・シーズン」統括責任者でもあるトゥルキ・アル・シェイク閣下は、
9月13日にネバダ州ラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催される
テレンス・クロフォード対
カネロ・アルバレス(63勝2敗2分、39KO)のスーパーファイトにおいて、前座カードが数日間にわたって行われる予定であると発表した。
その理由は、次世代の才能を世界に示すためである。
「前座試合は2日から3日にかけて開催される予定だ」とアル・シェイク閣下は『ザ・リング』のYouTubeチャンネルにて、リック・リーノ氏およびマイク・コッピンジャー氏との対談の中で語った。「現在、前座で行うべき試合は20試合以上ある。全体の95%が新たな才能で構成されており、世界中の選手たちにとってスターになる大きなチャンスとなるだろう。」
アルバレスのケースでは、
『The Ring』誌のランキングで第3位の選手と戦うことなど、これまで念頭にすらなかった。長年にわたり体重階級が大きく異なっていたため、この対戦は非現実的に思われていた。だが、クロフォードが挑発を始めたことにより、状況が変わった。
8月3日、
イスラエル・マドリモフとの試合で4階級目のタイトルを獲得したクロフォード(41勝無敗、31KO)は、一時は階級統一を目指していた。しかし、契約交渉が難航したことで意欲を失い、代わりにアルバレス戦に照準を定めた。
メキシコのスターであるアルバレスは、もともとクロフォードとの対戦に興味を示していなかったが、今回はクロフォードに初黒星を与える機会を得ることになる。
アルバレスの直近の対戦相手であるウィリアム・スクール(23勝1敗、9KO)は、
彼が連続して破った無敗選手としては3人目である。
アル・シェイク閣下は、このカネロ対クロフォード戦を壮大なスペクタクルに仕立てたいと考えており、その一環として前座カードを日数を分けて開催するのが理にかなっていると述べる。
「これはまさに、そうあるべきイベントなのだ。」