ロンドン(イングランド)発――
キャメロン・ヴオンは、新トレーナーのベン・デイヴィソンのもとで安定した環境を得たことで、来月に予定されている注目のギャビン・グウィンとの再戦でキャリア最高のパフォーマンスを発揮できると自信を見せている。
23歳のライト級ファイター(9勝0敗、4KO)は、昨年の初対戦で自分が勝っていたと主張する狡猾な
ウェールズ人グウィン(8勝2敗、5KO)と364日ぶりに再びバーミンガムで拳を交える。
ヴオンは今回の再戦にあたり、
エセックスを拠点とするベン・デイヴィソン陣営に加入し、マンチェスターのジェイミー・ムーア・ジムでの18か月間のトレーニング期間を終えた。
キャリア初期からタフな相手との連戦をこなしてきた努力が評価されている一方で、英国ライト級の層が決して厚くない中、ファンの間ではヴオンにさらなる成長を求める声も高まっている。
サム・ノークスは、
無敗のアブドラ・メイソンとのWBO世界タイトル初挑戦を1か月後に控えており、リヤド(サウジアラビア)で開催される『The Ring IV』大会の目玉カードとして注目を集めている。しかし、彼以外には目立った存在が少ないのが現状である。
また、ヴオンと同じく9戦全勝のホープである
ジョルジョ・ヴィジオリも、今年正式にライト級転向を表明してから慎重に試合を重ねている。一方、ルイス・オドハーティが今月初めにリーガン・グラッキンを破って英国王座を獲得した試合を見ても、全体として物足りなさが残るという見方もある。
だからこそヴオンは、2年後ではなく今こそ大きな変化を起こすべき時だと感じたという。ディフェンス面での不安定さや集中力の欠如を指摘されることもあったが、彼はそれを受け止め、変化を求めた。
「もうすっかり馴染んだし、チームの仲間と過ごす時間が本当に楽しい。毎日学ぶことばかりで、正しい決断をしたと思っている。今は再戦に向けて準備を進めているところだ」とヴオンは
『ザ・リング・マガジン』に語った。
前回の敗北後、スポンサーを失い建設現場でのフルタイム勤務に戻ったグウィンを軽視することなく、ヴオンはその経験が自身の成長に繋がったと振り返る。
「去年と今では大きな違いがある。格段に成長したと思う。今回は何に挑むのかを完全に理解しているし、より良いパフォーマンスを見せることに集中している」と語る。
「前回の試合で、厳しい展開でも歯を食いしばって戦えることを証明できた。それだけは気に入っている点だ。試合は判定で俺の勝ちだったが、見る人によって意見が違うのも分かる。今回は完璧な試合を見せ、誰も異論を挟めないようにする。」
さらにヴオンはデイヴィソン陣営での日々について、「すでに多くのことを学んでいる。実際にジムで体験しないと分からないが、ここはまったく別次元だ。ベンもアシスタントのリー・ワイリーも選手と同じくらい努力していて、戦略構築への情熱と細部へのこだわりがすごい。本当に満足している」と語った。
一方、記者会見でグウィンは、ヴオンが初戦を受けた勇気を評価しつつも、「向こうが強気に出るなら痛い目を見る」と警告を発した。
「彼はデイヴィソンと組んだが、ベンは俺のスパーリング相手としての実力を知っている。彼らはアウトボクシングを狙って動くつもりだろうが、もし立ち止まって打ち合うなら、相当痛い夜になる」とグウィン。
「チャンピオンシップレベルの相手と戦うのは、平凡な相手と戦うのとは全く違う。ジェフ・オフォリは平凡な相手だ。俺のスタイルはジョーダン・フリンとは違う。全く別のタイプだ。世界王者になることはないだろうが、このスポーツにすべてを捧げている。俺を倒すには、それなりのレベルで世界王者になるような実力が必要だ。ジョー・コーディナ、ジェームズ・テニソン、マーク・チェンバレン……彼らはみんな優れたファイターだ。だがヴオンはまだその域には達していない、少なくとも今はな。」