ブライアン・ノーマン・ジュニアのマネジメントチームは、なぜジャロン・エニスのプロモーターが最近、10月の対戦契約を提案してきたのか、その理由を理解している。
一方で、6月19日に日本・
東京で予定されている任意のタイトル防衛戦を控える中で、その契約を断った理由も理解してもらいたいと考えている。最大の理由は、ノーマンが次戦の契約を結ぶ前に、ジン・ササキとの試合に完全に集中させたいからだ。
エディ・ハーンは、ウェルター級王座統一戦としてはキャリア最高額の報酬となるはずだったオファーを数週間前に受け入れなかったとして、再びノーマン陣営を非難した。
これに対し、ファイターズ・ファースト・マネジメントのジョリーン・ミゾーンは、『
ザ・リング・マガジン』の取材で、ノーマン(27勝0敗、21KO、1無効試合)がササキ・ジン(19勝1敗1分、17KO)と対戦する前に契約をまとめるというハーンの主張に反対する理由を語った。この試合は、東京・大田区総合体育館で行われ、ESPN+で配信されるメインイベントとして予定されている。
「多くの人が理解していないのは、こうしたチャンピオン同士の試合では、契約内容に多くの交渉事項があるということです」とミゾーンは語った。「州の標準契約のような単純なものではありません。私たちは選手をパートナーとして扱っているので、交渉の際には彼らにも深く関わってもらいます。だからこそ、ブライアンが目の前の試合に集中すべき今、そのような話し合いを持ちかけるのは彼にとってマイナスだと感じています。」
マッチルーム・ボクシング会長のハーンは、ノーマンのプロモーターであるトップランク社(ボブ・アラム代表)と直接、秋に行う統一戦の契約交渉を行っていた。ミゾーンとファイターズ・ファーストの共同代表エイドリアン・クラークは、ノーマンが次戦でエニスと戦いたいとトップランクに明確に伝えていたが、先を急ぎすぎるのは得策ではないと釘を刺していた。
「私たちの回答は、『その試合には興味があるが、ブライアンの試合が終わるまでは契約交渉もサインも行わない』というものでした」とミゾーンは語った。「ちょうどブーツ(エニス)がスタニオニス戦を控えていて、他の選手のことを一切話したがらなかったのと同じです。ましてや次の試合の契約にサインするなんてあり得ません。」
「エイドリアンはエディ・ハーンに直接連絡も取りましたが、返答はありませんでした。エイドリアンは、私たちがこの試合に関心を持っていることをはっきり伝えたかったんです。でもエディ・ハーンは、真実よりも自分の都合のいいストーリーを好むようです。」
エニス(27歳)は、ウェルター級の世界タイトルを完全統一した後にスーパーウェルター級へ階級を上げることを一貫して目標に掲げている。一方、ジョージア州コニャーズ出身のノーマン(24歳)は、『ザ・リング・マガジン』におけるエニスの王座に対する第1位の指名挑戦者に位置付けられている。
フィラデルフィア出身のエニス(34勝0敗、30KO、1無効試合)は、現在『The Ring』、IBF、WBAの王座を保持しており、ノーマンとの次戦の契約は、来月の防衛戦に勝利することが前提条件となっていた。
しかし、元メイン・イベント社のマッチメイカーであるミゾーンは、過去にも現在にも、試合の前に次の予定を立てすぎたことで、選手やマネージャー、プロモーターが痛い目を見た例を数多く見てきたという。
ミゾーンはこう語っている。「ライアン・ガルシア、デオンテイ・ワイルダー、タイソン・フューリーなど、目の前の試合の前に次の試合を交渉してどうなったか、彼らに聞いてみてください。」
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』のシニアライター兼コラムニスト。
X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。