サウジアラビア・リヤド — ファイトクラブの第一条:「ファイトクラブについて口にしてはならない」。
一方で、ボックスロー・スパーリング・クラブは大いに語るべき存在だ。このイベントの目的は、将来有望な新進気鋭のプロスペクトたちにスポットライトを当てることにあるからだ。
この革新的なイベントは、金曜日にサウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで初開催される。
翌日にはDAZN PPVで、
ヘビー級のモーゼス・イタウマ対ディリアン・ホワイト戦をメインに据えた「eスポーツ・ワールドカップ」が行われる予定で、サウジアラビアでの週末は格闘技三昧となりそうだ。
知らない人のために説明すると、ボックスロー・スパーリング・クラブは、ボクシングを最も純粋な形に戻すことを目的としたコミュニティ主導のコンセプトだ。
選手たちは、世界的プロモーターやマネージャー、そして世界中の観客の前で自らのスキルを披露し、ファンは高品質なスパーリングを間近で体感できる。
狙いは、大規模興行の華やかさを取り除き、純粋に才能に焦点を当てること。勝者も敗者もなく、「その選手が何を持っているのか」を見る場なのだ。
さらに特別な注目点として、トゥルキ・アル・シェイク閣下が会場に姿を見せ、その夜最も印象的だった選手を、
来月行われるカネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦の興行に起用する可能性があるという。このイベントには、中東各地の草の根大会から中規模興行までで活躍してきた有力選手が集結し、アラブ勢を筆頭にインド、ウクライナ、ウガンダなど各国の才能が名を連ねる。
ヨルダンのバダー・アル=ゼラト(12勝0敗、9KO)は、UAEで行われた「ライジング・スターズ・アラビア」などの興行でメインを務めた経験を持ち、この機会をつかむ覚悟だ。
「スパーリングとはいえ、これは本物の試合として臨むつもりです。勝敗はつかないといっても、自分にとっては違います。中東で一番じゃないなら、そもそもやる意味がない。目標は世界王者になること、大物たちと肩を並べること。このイベントは自分にとって全て。8月15日に俺が見せるものを見れば、ライト級は準備を始めなきゃならなくなるでしょう」と語った。
シリアのクルーザー級コンテンダー、モハメド・ベクダシュ(28勝0敗、24KO)も同じ心構えで臨む。
「毎日必死にトレーニングしてきたし、俺が一番だと証明したい。誰とでも戦う準備はできているし、全力で臨む。アル・シェイク閣下に自分を見てもらい、最大の舞台にふさわしいと認めてもらいたい」と意気込む。
さらに、中東で注目を集めるインドの24歳、ファイザン・アヌワル(20勝0敗、9KO)は、この形式の「純粋さ」に魅力を感じている。
「余計なものは一切ない。ただ純粋な実力勝負。人々は本当のストーリーと、どれだけハートがあるかを見ることができる。それが生の魅力です。eスポーツ・ワールドカップのカードのおかげで、トゥルキ・アル・シェイク、フランク・ウォーレン、エディ・ハーンといったボクシング界の大物たちが俺たちを観に来る。そこで自分の力を見せつけたい」と語った。
さらに、
ハムザ・シーラーズやアミール・カーンら特別ゲストを含むコンペや景品企画なども予定されている。