ニューヨーク — ザンダー・ザヤスが世界王者になったことをこれほど喜んだ人物は、ボブ・アラムをおいて他にいない。
93歳のプロモーターであるアラムは、土曜夜、マディソン・スクエア・ガーデン内のシアターでザヤスが見せたパフォーマンスに満面の笑みを浮かべていた。
ザヤス(22勝0敗13KO)が勝利に酔いしれている間も、アラムの頭はすでに次の展開に向けてフル回転していた。
ザヤスの次戦の相手はまだ明確には決まっていないが、アラムはすでに開催地を心に決めている。
「相手のことはまだ分からない」とアラムは『ザ・リング』に語った。「だが、この冬、プエルトリコで彼の初防衛戦を行いたいんだ」
WBOジュニアミドル級王座の獲得は、ザヤスの将来設計にとって重要な意味を持っていたが、決して楽な道のりではなかった。
『ザ・リング』で154ポンド級9位にランクされていたホルヘ・ガルシアは、全力を尽くして挑んできた。
4月19日に
チャールズ・コンウェルを番狂わせで破って得た勢いも、ザヤスを前にしては通用しなかった。ところどころで見せ場はあったものの、
ガルシアの荒々しくタフなスタイルは、規律正しくテクニカルなザヤスには通じなかった。
アラムはボクシング界に約60年も身を置いており、彼を感心させるのは容易ではない。だが、22歳のザヤスはそれをやってのけた。
「本当に素晴らしかったと思う」とアラムは続けた。「彼は非常にインテリジェントな試合をした。とてもタフなメキシカン、パンチ力のある強敵を相手にして、見事な戦いぶりだった。」
アラムがザヤスの次戦の候補として複数のコンテンダーや王者の名前を思い浮かべている中で、ふと手を止めて、ある確信に気づいた。誰と戦わせようとも、結果は変わらない――そう彼は考えている。
「彼はきっと、長い長い間、チャンピオンであり続けるだろう」とアラムは語った。