ボブ・アラムは、井上尚弥と中谷潤人による夢の対決に向けた盛り上がりが、ボクシング界を魅了すると予想している。
長らく話題となっている無敗の日本人王者同士による夢の対決を実現させるためには、両者が今後8〜9か月間にわたって勝ち続ける必要がある。もしそれが達成されれば、アラムが共同プロモートを務める
井上尚弥(スーパーバンタム級4団体統一王者)と
中谷潤人(WBCバンタム級王者)は、来年初夏にも満員の東京ドームで対戦することになると見込まれている。
中谷は来月WBCタイトルの防衛戦を控えているが、彼は井上を倒せる可能性があるとアラムが完全には否定できない唯一の存在に成長してきた。
「多くの人が中谷こそが井上を倒せる男だと言っている」とアラムは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「だからこそ、これは非常に大きな試合なんだ。これは本物の、真のビッグマッチだ。軽量級を本当に理解している人たちは、これはカネロ対クロフォード以上に面白いカードだと考えている。そしてこれは日本ボクシング史上最大の試合になるだろう。」
井上と中谷には、今後数か月でそれぞれ厳しい試合が予定されている。
相模原出身の中谷(30勝0敗23KO)は、同じ日本人サウスポーの西田凌佑(10勝0敗2KO)と、6月8日に東京・有明アリーナでWBCとIBFのバンタム級統一戦を行う。
『The Ring』誌では、中谷をバンタム級のランキング1位に位置づけており、2位の西田がそれに続いている。現在、同誌によるバンタム級王座は空位である。
「この階級の日本人ボクサーたちは、みんな本当に強い」とアラムは語った。「彼らはとても規律がある。中谷の対戦相手はやりにくいスタイルのサウスポーだが、中谷はしっかりと鍛えられている。井上の次に優れている日本人ボクサーは、中谷だと私は思っている。」
「モンスター」の異名を持つ井上尚弥(30勝0敗27KO)は、5月4日にラスベガスのT-Mobileアリーナで行われた試合で、2ラウンドにダウンを喫したが、その後立て直し、
サンアントニオ出身のラモン・カルデナス(26勝2敗14KO)を8ラウンドでストップして、TKO勝ちを収めた。この勝利により、The Ring誌王座、IBF、WBA、WBC、WBOのスーパーバンタム級タイトルを防衛した。
アフマダリエフ(13勝1敗10KO)は、キャリアの節目となる井上戦に進むために、5月30日にメキシコ・グアダラハラのドモ・アルカルデで行われるDAZN配信の10回戦メインイベントで、メキシコ人の伏兵ルイス・カスティーヨ(31勝6敗20KO)を破る必要がある。
30歳のアフマダリエフは、井上のスーパーバンタム級王座における『The Ring』誌のランキングで2位につけている。
彼は2023年4月、サンアントニオのテック・ポート・アリーナでフィリピンのマーロン・タパレスにスプリット判定で敗れて以来、2試合連続でTKO勝ちを収めている。なお、タパレス(40勝4敗21KO)は、2023年12月に有明アリーナで井上に10ラウンドKOで敗れたが、現在『The Ring』誌ではスーパーバンタム級の1位にランクされている。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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