話題の中心は常に
デビッド・ベナビデスと彼のKOパワーだ。しかし、
アンソニー・ヤードは「自分へのリスペクトはどこにあるんだ?」と疑問を抱いている。
ベナビデス(30勝無敗、24KO)はまだこのライトヘビー級に上がって間もないが、
ヤードはそのパンチ力を認めている――ある程度は。
スーパーミドル級時代のベナビデスは多くの相手をKOしてきたが、
オレクサンドル・グヴォジクや
デビッド・モレルとの試合では判定まで持ち込まれ、しかも大差での判定勝ちにとどまっている。
ヤード(27勝3敗、24KO)は、いくつかの点でベナビデスに有利な要素があることを理解している。しかし「パンチ力」に関しては自分のほうが勝っていると確信しており、さらに「彼(ベナビデス)をストップできる」と自信を持っている。
「100パーセントだ」と、ヤードはWBC王者をノックアウトできるか尋ねられた際、『
ザ・リング・マガジン』に語った。
ヤードのキャリアは完璧ではないが、現在は好調を維持している。直近4試合でいずれも勝利を収めており、
特に4月26日のリンドン・アーサー戦では因縁の対決に決着をつけた。ヤードはギャンブラーではないが、オッズメーカーの評価には耳を傾けるタイプだ。だからこそ、自分が“下馬評で不利”と知ったとき、当然ながら気に留めた。
憤慨しているか?もちろんそうなってもおかしくない。しかし内心では、そういった憶測に対してまったく気にしていないという。彼の最大の関心は、トレーニングキャンプで自身の体を仕上げることにある。そしてそれをやりきり、「Ring IV」のメインイベントのゴングが鳴った瞬間、自らの成果を証明するつもりだ。
「俺はアンダードッグだろうけど、みんな分かってるはずだ。俺がどういう人間かってことを。誰もが、何が起こるか楽しみにしてるはずさ。」