アンディ・リーは、
パディ・ドノバンが9月13日にルイス・クロッカーと対戦する準備の中で、
ダビッド・アバネシアンと繰り広げている“戦争”のようなスパーリングについて明かした。
両者は3月1日に初対戦しており、物議を醸したその試合では、ドノバンが第8ラウンド終了のゴング後にクロッカーを倒したとして、
マーカス・マクドネル主審から反則負けを宣告され、涙を流す結末となった。
その後、
ジャロン・エニスが階級を上げて147ポンドの王座を返上したことで、両者は改めてベルトを懸けて再戦することになった。
その反則負けにより、26歳のドノバンは戦績を14勝1敗(11KO)としたが、今回の一戦でアンディ・リーにとって初の世界王者を誕生させるチャンスを掴むべく、プロ16戦目にして王座を狙う。
このファイターとトレーナーのコンビは王座獲得への執念から一切の妥協を許さず準備を進めており、その中でリーが「ほとんどやりすぎ」と語るほどのスパーリングが行われている。
31勝5敗1分(19KO)のアルメニア人アバネシアンは再びダブリンのトレーニングキャンプに招かれており、リーは彼が長年にわたり同階級で最も忌避されてきた理由を直に見ている。
「彼らのスパーリングは信じられないほどだ」とリーは
『ザ・リング・マガジン』に語る。
「ダビッドは前回の試合前にも助けてくれたし、本当に幸運だった。
ダビッド・アバネシアンはスパーリングパートナーなんかじゃない。普段はそういうことをしない男だ。だけど、彼のマネージャーであるニール・マーシュと何度も電話で話して、彼をただのスパーリングパートナーのようには扱わないと伝えたんだ。
我々は彼と素晴らしい時間を過ごしているし、彼は本当に素晴らしい人物で、大事に扱われていると思う。彼らも満足していると思うし、こちらも彼の実力を最大限に引き出せている。
彼とパディのスパーは…ほとんどやりすぎなんだ。これはスパーリングじゃない。今日も6ラウンドやったけど、パディは合計10ラウンドこなした。そのうちの6ラウンドはまさに戦争だった。
毎回スパーするたびに戦争のようになるんだ。」
サウスポーのドノバンはクロッカーとの初戦で好内容を見せ、オーソドックスの相手に対して頭を使った攻防で減点を2度科されながらも、試合が止められた時点では三者三様すべての採点でリードしていた。
再戦の記者会見で、リーはベルファスト出身の「クロック」がより完成度を高めて挑んでくると予想しており、そのため水面下で徹底した準備を進めてきたと語った。
「それが我々の予想である」とリーは語った。「だからこそこのスパーリングがパディに自信を与えてくれるんだ。
ボクシングには与えられるものは何もない…自分で掴まなければならない。だから、アバネシアンのような相手とこうしたスパーを積むことで、彼はその権利を勝ち取っていると感じている。」