だがドミニカ共和国出身のサウスポーは、土曜夜の試合でマティアスにそのパワーを比較するようなチャンスを多く与えるつもりもない。プエジョは、クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで行われる12回戦のWBC世界スーパーライト級タイトルマッチで、アグレッシブなKOアーティストを翻弄するボクシングを展開する構えだ。
プエルトリコ出身のマティアスは、140ポンド級で2度目の王座獲得を目指し、可能な限りプエジョにプレッシャーをかけてくるだろう。元IBF王者のマティアスが、動きのある技巧派プエジョの持ち味を封じ、リング上で的にしやすい状態に持ち込むには、常にリングカットを徹底する必要がある。
プエジョ(24勝無敗、10KO)は、マティアス(22勝2敗、22KO)がオーストラリアのサウスポー、
リアム・パロに番狂わせで敗れた試合映像を綿密に分析したうえで、マティアスにとってクリーンヒットを当てるのは相当困難になると自信を見せている。
「パロより自分のほうがうまくやれることがたくさんあると感じた」と、プエジョは水曜、タイムズスクエアのハードロックカフェ・ニューヨークで行われた公開練習後に『ザ・リング・マガジン』に語った。「パロは時々その場にとどまってしまう場面があったのが印象的だった。自分はその場にとどまるタイプのファイターじゃない。動き回ることができるし、リングを最大限に活用する術を知っている。」
パロ(26勝1敗、16KO)は2024年6月、プエルトリコ出身のハードパンチャー、マティアスを主役として据えた12回戦のメインイベントで、判定による番狂わせを演じた。
それ以前、マティアスはサウスポーとの
試合で8戦全勝(8KO)という戦績を誇っていたが、フアン・アブレウ・コロシアム(マナティ)で行われたこの試合で、ついにその連勝が止まった。
7ラウンドには、ルイス・パボン主審が過度なクリンチを理由にパロから減点1を与えた。それでも、パロはジャッジのジョン・バジル(116-111)、ヘラルド・マルティネス(115-112)、カール・ザッピア(115-112)の採点で判定勝ちを収め、マティアスが目指していたボクシング界のスーパーライト級4団体統一という計画を突如として打ち砕いた。
モチベーションを高めているマティアスは、「The Ring III」でプエジョに勝利することで、この階級における自らの影響力を取り戻せると分かっている。この興行はDAZNによってペイ・パー・ビューで配信され、アメリカでは東部時間午後5時(59.99ドル)、イギリスでは英国夏時間午後10時(24.99ポンド)に放送される予定だ。
プエジョにも統一戦に向けた青写真があり、その中にはラッセル(18勝1敗、17KO)とのWBC/WBAタイトル再戦も含まれている。ラッセルは3月1日、
ホセ・バレンズエラに対して圧倒的な内容で12回判定勝ちを収め、かつてプエジョが保持していたWBA王座を手にした。両者は2024年6月、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで対戦し、プエジョがアメリカ人サウスポー相手にスプリット判定勝ちを収めている。
「自分のスタイルはマティアスを苛立たせることになると思っている」とプエジョは語った。「彼は俺を見つけて当てるのに苦労するはずだからね。」
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。