カラム・シンプソンは、イタリアの
イヴァン・ズッコとの10ラウンドの激闘の傷跡を今も残しているが、新たにヨーロッパ・スーパーミドル級王者となった彼はすでに次なる展望を描いている。
昨年夏、28歳のシンプソンは、イングランド・バーンズリーのオークウェル・スタジアムで行われたザック・チェリとの英国・コモンウェルス王座戦に7,000人の観客を集める。そして先週末には、
2度のダウンから立ち上がりズッコをストップし、15,000人の観衆の前でバーンズリー初のEBU(欧州ボクシング連合)王者となった。
試合直後、シンプソン(18勝無敗、13KO)は、自身の目覚ましい上昇の次なる論理的ステップとして「地元での世界タイトルマッチの開催」を掲げる。
シンプソンは、世界タイトル戦の交渉において大きな発言力を持てるだけの集客力を築いており、今後12カ月で適切な経験を積み、ポジションを確立する必要がある。
シンプソンは、同じ英国のライバルであるマーク・ジェファーズとの対戦を視野に入れていたが、チョーリー出身のジェファーズ(20勝1敗、7KO)が、土曜のアンダーカードでアメリカのショーン・ヘンプヒルに
初黒星を喫し、その計画は頓挫する。しかしシンプソンは、すぐに視線を切り替える。
「ハムザ・シェラーズとの試合はぜひやりたい」とシンプソンは『talkBOXING』出演時に語る。
「その試合は間違いなく望むカードだ。彼はミドル級からスーパーミドル級へ上げてきたし、国内の試合としても理にかなっている。」
「イギリス国内では他にビッグネームはいない。自分にとって大きな試合はもう残っていない。」
2月22日にリヤドでWBCミドル級王者
カルロス・アダメスと
引き分けに終わった後、身長6フィート3インチ(約191cm)の
ハムザ・シェラーズは168ポンド級への転級を決意する。そして現在、
その新階級での意欲的な初戦まで1カ月を切っている。7月12日、ハムザ・シェラーズは元世界タイトル挑戦者
エドガー・ベルランガ(23勝1敗、18KO)と対戦し、WBCタイトル挑戦者決定戦に臨む。この試合は『Ring Magazine 3』のメインイベントとして、ニューヨーク・クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで開催される予定である。
ベルランガ戦の結果に関わらず、シンプソンはシェラーズとの試合が自身にとって世界クラスへの架け橋になると考えている。
「自分は英国タイトルを完全に手中に収めたい」とシンプソンは語る。「シェラーズとの防衛戦は、英国と欧州のダブル防衛になるし、もちろんレベルをさらに上げたい。ズッコからさらに一段階上の相手になると思う。とはいえ、シェラーズはまだ世界レベルではないと思う。」
「仮に彼がベルランガに負けたとしても、自分にとっては依然として大きな試合になる。ただ、自分は常にステップアップを目指している。ヨーロッパタイトルの防衛戦もぜひやりたい。」