先日、アブドラ・メイソンとサム・ノークスが11月、サウジアラビア・リヤドで開催される『The Ring IV:ナイト・オブ・チャンピオンズ』にて、
空位のWBOライト級王座を争うことが正式に発表された。
メイソン(19勝無敗、17KO)は、世界のボクシング界で最も技巧に優れた若手の一人とされており、対する
ノークス(17勝無敗、15KO)は、アグレッシブなスタイルで現在135ポンド級の英国勢を牽引している存在だ。
そしてこの135ポンド級に、元欧州スーパーフェザー級王者のゼルファ・バレットも新たに加わった。
バレットは今年2月、新たなWBA暫定スーパーフェザー級王者となったジャザ・ディケンズに判定で敗れて以降、再起を図っている。
ライト級は層の厚い階級であり、メイソン対ノークスの一戦を通じて、新たなスターが“頂上の席”に名を連ねることになるだろう。バレット(32勝3敗、18KO)もその行方に強い関心を寄せている。
「サム・ノークスは全力を尽くすと思う。でもアブドラ・メイソンの方が一枚上手だと感じている」とバレットは
『ザ・リング・マガジン』に語った。
「メイソンは冷静だし、非常に優れたボクサーだ。誤解しないでほしい、サム・ノークスにも一発逆転のチャンスはある。彼はパンチ力があるし、プレッシャーがアブドラ・メイソンに多少影響を与える場面も見てきた。実際、ヨハン・バスケスとの試合ではダウンを奪われているからね。」
「バスケスはメイソンを倒して、ダメージを与えた。あれはプレッシャーによるものだった。だから、サム・ノークスが勝つ可能性があるとすれば、それしか道はないと俺は思っている。」
「ちょっと難しい試合だけど、いいカードだと思う。もしこの試合でサム・ノークスが負けたら、おそらく階級を上げるだろうな。もともと体も大きいし、すでに欧州と英国の王座を獲得している選手だからね。」
「アブドラ・メイソンにとって勝てる試合だが、サム・ノークスにとっても勝てる試合だ。」
バレットは、『ザ・リング・マガジン』の年間最優秀トレーナーにも選ばれたジョー・ギャラガーのチームに加わり、ライト級へと転向して以来、自身の中で再びモチベーションが高まっていると感じている。
31歳のバレットは先月、メキシコのクリスチャン・ビエルマを3回KOで下し、再び白星街道に復帰。現在はジョー・ギャラガーとの関係をさらに深めながら勢いを維持し、大きなチャンスが訪れたときに備えて準備を進めている。
今週末には、イングランド・ウェイクフィールドで行われるVIPプロモーションズの興行で、インドのラジェシュ・クマールと対戦する予定だ。
バレットはボクシング観戦を楽しみ、自身の階級周辺のファイターたちに常に注目している。これまでキャリアを通じてスーパーフェザー級の動向を見続けてきたが、現在はライト級での新たな対戦候補たちを視野に入れ始めている。135ポンド級は層の厚い階級であることを理解した上で、その中に飛び込むことを楽しみにしている。
「これまでで一番、世界王者になれるという自信がある。そして何よりも素晴らしいのは、それを知っているのがほんの一握りしかいないということ。だからこそ、自分にとってはさらに面白い。みんなを驚かせることになると思っている」と語った。
「この階級には優れた選手が揃っていることは認めている。アブドラ・メイソンがどれだけ優れているかも分かっている。
フロイド・スコフィールドがテビン・ファーマーに勝った試合も見たけど、俺としてはファーマーが勝てた試合だったと思う。1ラウンド目で集中を切らさなければ、あの試合は彼のものだった。あくまで俺の見解だけどね。たぶん、俺はフロイド・スコフィールドを過小評価していたんだと思う。」
「彼らがどれだけ優れているかは分かってる。ただ、俺はリスペクトを示してるんだ。称賛を送ってるだけさ。彼らが優秀なのは承知の上。でも、俺自身がどれだけの実力を持っているかも分かってる。
それが今、自分の目の前にある立場なんだ。『あいつは大したことない』なんて言うのは、ただの愚か者だよ。
俺は相手をきちんと評価する。それが自分を高めてくれるし、気づきを与えてくれるんだ。」