ザンダー・ザヤスと
アッバス・バラオウは、これまでのキャリアを通じて互いを探し回る必要がほとんどなかった。
南フロリダで何度もラウンドを重ねてスパーリングしてきた二人は、ついにヘッドギアとスパーグローブを外し、それぞれのキャリア最大の一戦に臨む。舞台は1月31日、プエルトリコ・サンフアンのコリセオ・デ・プエルトリコで行われるタイトル統一戦だ。
ザヤスはWBO王座、バラオウはWBA王座を携えてリングに上がる。
「二人にとって本当にワクワクする試合だ」とザヤスは水曜にプエルトリコで開かれた記者会見で言う。「お互いにとって懸けるものが大きい。初防衛戦が統一戦になるなんて、とても特別だと思う。彼が言ったように、俺たちは歴史を書くことになるんだ。」
「この仕事をやるのは俺だ」とバラオウは言う。「こんなのは初めてじゃない。俺はミッションの途中にいて、夢と目標を叶えるためならどこへでも行く覚悟がある。ザンダーと対戦するためにプエルトリコへ来るのは、俺にとって迷う必要のない決断だった。タフな試合だし、大きなチャレンジでもある。だが俺が求めているのはまさにそれだ。こうして二人で並んで、歴史を書こうとしている。これを断れる理由なんてあるか?」
この試合は、サンフアン生まれのザヤス(22勝0敗、13KO)にとって“帰郷”を意味する。彼が故郷の島で戦ったのは、これまで2020年の一度だけだ。ザヤスは7月26日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン内シアターで
ホルヘ・ガルシアにワンサイドの判定勝ちを収め、空位だったWBO王座を獲得した。この勝利により、当時23歳のザヤスはボクシング界で最年少の現役世界王者となった。
王座を獲ったあと、ザヤスは初防衛戦をぜひプエルトリコでやりたいと願っていた。だが今回は、その願い以上のもの――バラオウとの統一戦――が実現することになった。
「自分の出身地を代表して、自分の人々を代表して、プエルトリコを代表して、島の誇りをあるべき場所、つまりトップに置くことができるのは名誉だ」と彼は言う。「夢を見ることができるなら、それを実現できる。俺からみんなへのメッセージはそれだ。俺たちは同じ場所から来ていて、努力と献身を注げばできないことなんてない。」
バラオウ(17勝1敗、9KO)は、ザヤスが故郷で初防衛を望む気持ちに十分応える覚悟だった。彼は8月23日、オーランドのカリブ・ロイヤルでヨエニス・テレスとの激戦を判定で制し、WBA暫定王座を獲得。その後、テレンス・クロフォードが王座を返上したことで正式王者に昇格した。ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州アーレン出身のバラオウにとって、敵地で戦うことは珍しくなく、テレス戦もその一例だ。
31歳のバラオウは、ザヤスと敵地で激突する今回の試合に向けてすでに気持ちを整えている。
「どこを見てもモチベーションが湧く」とバラオウは言う。「ここに来て、会場を見て、満員のプエルトリコの観客を想像すると、完全に準備ができていると感じる。試合当日が待ちきれない。まるで音楽みたいに心地いいんだ。」