もし
ファビオ・ワードリーが次に
オレクサンドル・ウシクへの挑戦権を手にしたなら、間違いなく彼は“アンダードッグ”と見なされるだろう。
しかし、ワードリーのマネージャーであるマイケル・オフォは、ワードリーの持つ「決意」「メンタリティ」「パワー」という要素が、いわゆる格上の相手との戦いを評価する上で決して軽視できないことを、ずっと前から理解している。強打のWBO暫定ヘビー級王者
ワードリーは、ロンドンのO2アリーナで行われた土曜夜のスリリングな一戦で
ジョセフ・パーカーを11ラウンドTKOで下し、パーカー陣営をも納得させた。
試合後、プロモーターのフランク・ウォーレンは、イプスウィッチ出身のワードリーが早ければ3月にもウシクの保持する『ザ・リング』『IBF』『WBA』『WBC』『WBO』の各王座に挑む可能性があると明かした。また、開催地候補としてロンドンのウェンブリー・スタジアムと、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナの名も挙げた。
ウクライナのウシク(24戦24勝15KO)は、ワードリーに比べて明らかに経験豊富で実績もあり、技術的にも優れている。だが、ワードリー(20勝0敗1分19KO)は30歳で肉体的なピークを迎えている一方、ウシクは来年1月17日に39歳を迎える。
オフォの見方では、ワードリーには懐疑的な声を覆してきた実績があり、元クルーザー級統一王者ウシクに挑む“ただのアンダードッグ”以上の存在だという。
「いいかい、ファビオの才能の一つはメンタリティだと思うんだ」と、オフォはパーカーをストップした直後に『ザ・リング』へ語った。「相手が誰であっても、彼のそういう強い精神力は本当に厄介なものになる。彼は決して諦めないし、目標に対して常に全力でコミットするし、倒すだけのパワーも持っている。ウシクはこれまでいくつもの激しい試合を戦ってきたし、年齢も重ねている。だけどファビオは若くて、そして何より“ハングリー”なんだ。ハングリーな男を決して侮ってはいけない。ファビオがウシクに勝てると信じているなら、俺もファビオがウシクに勝つと信じているよ。」
ワードリーはパーカー(36勝4敗24KO)を破る前、『ザ・リング』誌のランキングで6位に位置していた。元WBO王者のパーカーは2位にランクされており、ブックメーカー「ドラフトキングス」では4対1の本命と見られていた。
「起こると思っていたよ」とオフォはこの番狂わせについて語る。「ファビオ・ワードリーの実力は、俺にとって何も新しいことじゃない。ファビオが相手を追い詰めたとき、世界で一番のフィニッシャーだと100%信じている。精神的にパーカーを上回り、タフネスでも勝り、そして最後にはきっちり仕留めたんだ。」
ニュージーランドのパーカーは、土曜夜の試合までに驚異的な勢いを見せており、元WBC王者
デオンテイ・ワイルダー、元WBO暫定王者
チャン・ツィーレイ、そして急きょ
ダニエル・デュボアの代役として出場した強打者
マルティン・バコレを立て続けに3連破していた。
「(ワードリーは)なぜ自分が世界最高のヘビー級ファイターなのかを証明してみせた」とオフォは語った。「でも当然、次なる挑戦はウシクだ。次のターゲットはオレクサンドル・ウシクだ。」
Keith Idecは『ザ・リング』の上級ライター兼コラムニストであり、X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡を取ることができる。