いつの日か、
バージル・オルティス・ジュニアと
ザンダー・ザイアスの応酬が、本物の殴り合いに発展することを願うばかりだ。
オルティスは11月8日に予定された
エリクソン・ルビン戦へと進む前に、新たにWBOジュニアミドル級王者となったザイアスとの対戦交渉にどっぷりと浸かっていた。
契約交渉は暗礁に乗り上げ、ザイアスがトップランクとゴールデンボーイ幹部との間で交わされたメールのスクリーンショットを投稿したことで、事態はSNSに持ち込まれた。そのメールには、12月にカリフォルニアかネバダで試合を行う条件として50対50のオファーが提示されていたことが示されていた。ザイアスは地元プエルトリコでの開催を強く主張した。
オルティス(23勝無敗、21KO)はザイアスを「逃げた」と断じた。一方で、22歳にして男子最年少の世界王者であるザイアス(22勝無敗、13KO)は、オルティスを「27歳のプロスペクト」と揶揄した。しかし、オルティスは
イスラエル・マドリモフ、
セルヒイ・ボハチュクに連勝し、これまでエギディユス・カバラウスカスやモーリス・フッカーといった実力者を下してきた9年のキャリアを誇っている。
オルティスは
「ザ・リング・マガジン」に対し「そんなことを言うには、ある程度の信用と誠実さが必要だ」と語った。「彼は
空位の王座をかけてホルヘ・ガルシア・ペレスに勝ったが、その名前を知る者などほとんどいない。あの世界タイトル獲得には重みがない。世界王者になった実感はまったくない」
「彼はいいファイターだと思うが、実績がない。まだ大物とは戦っていないし、いずれ戦うことになるだろうが、彼はもう戦ったかのような口ぶりをしている」
「彼の言っていることは精神的な体操のようなものだ。自分が主導権を握っていると思い込んでいるのが滑稽に見える。プエルトリコで試合をやってみればいい。俺はテキサスでルビンと戦う。どちらがどうなるか見ればいい。それだけだ」
元世界王者を破り、現在はWBCスーパーウェルター級暫定王座を保持しているにもかかわらず、オルティスはいまだ正規の世界タイトルに挑戦したことがなく、戴冠には至っていない。154ポンドでRingランキング2位に位置するオルティスは、2026年にその状況を変えるつもりだ。
オルティスは「世界王者になることは自分にとって非常に重要だ」と語った。「それはすべてのファイターの夢であり、この競技で最高の一人になることだ。もはや願望ではなく、必ず実現しなければならないことだ。あとはそのチャンスを待つだけだ」
オルティスのマネージャーであるリック・ミリジアンは、2026年のどこかでオルティスがザイアスと世界タイトルを懸けて対戦できることを期待している。
「ザンダーとの試合は次戦で実現する可能性は低かったが、我々は交渉を試みた。それが重要なんだ」と語った。
「タイミングも悪かった。彼のプロモーターは放送局との契約の狭間にあった。ザンダーはあまりにも早く王者になり、このレベルでバージルのようなモンスターと戦う準備はまだできていない。だが、もしザンダーが望んでいれば、この試合は実現していただろうし、実現可能でもあった」
「公平に言えば、ザンダーには過酷な舞台に放り込まれる前にプエルトリコで防衛戦をする権利がある。ザンダーにとってこの階級で最大のファイトマネーを得られる相手は間違いなくバージルだ。他の誰と比べても近いものはない。我々は心からザンダーとそのチームの幸運を願っているし、来年にはメキシコ対プエルトリコのスーパーファイトが実現することを望んでいる」
Manouk Akopyan は「ザ・リング・マガジン」のリードライター。XとInstagramで@ManoukAkopyanをフォロー。