ニューヨーク発 — シャクール・スティーブンソンは、7月12日に行われるウィリアム・セペダ戦で、自身が圧倒的な勝利を収めると完全に自信を持っている。
無敗のWBCライト級王者であるシャクール・スティーブンソンは、セペダ戦の後に望んでいるビッグファイトが、その5週間後にまだ自分にとって現実的なものとして残っているかどうかには自信を持てていない。スティーブンソンは
『ザ・リング・マガジン』に対し、
8月16日に予定されているジェルボンタ・デイビスとラモント・ローチの再戦で、デイビスが3月1日の初戦と同様に苦戦する光景が頭に浮かんでいると語った。
デイビス(30勝0敗1分、28KO)とローチ(25勝1敗2分、10KO)は、ブルックリンのバークレイズ・センターで悪名高いマジョリティ・ドロー(多数決引き分け)に終わった。ボルチモア出身のデイビスは、ドラフトキングスによれば、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)のペイ・パー・ビュー興行のメインイベントとして行われたこの試合で、元々スーパーフェザー級から階級を上げてきたアマチュア時代のライバルであるローチに対し、16対1の圧倒的な下馬評で優位に立っていた。
第9ラウンド序盤、デイビスが膝をついた場面でレフェリーのスティーブ・ウィリスがノックダウンと判定していれば、デイビスはローチに判定で敗れていた可能性があった。
デイビスが膝をついてから数秒後、トレーナーの一人であるカルビン・フォードが目に入った異物を拭き取り、視界を回復させた。この行為はウィリスが試合の中断を指示していなかったため、デイビスが事実上「タイムアウト」を取ったことになり、ルール上は失格とされてもおかしくなかった。
ニュージャージー州ニューアーク出身で3階級制覇を果たしているシャクール・スティーブンソンは、世間で「調整試合」と見なされていたこの試合が難しい戦いになると予想していた数少ない選手の一人だった。実際、スティーブンソンはこの試合が判定までもつれると確信し、かなりの額を賭けて約2万5,000ドルを獲得したと明かしている。
シャクール・スティーブンソンはラモント・ローチに好意を抱いているものの、再戦ではジェルボンタ・デイビスに勝ってほしいと考えている。というのも、30歳のデイビスはボクシング界でも有数のスター選手であり、スティーブンソンにとってプロ24戦目の対戦相手として最も収益性の高い選択肢だからだ。
「この試合はぜひ実現してほしい」とスティーブンソンは『ザ・リング』に語った。「でも俺は他の人みたいに、『ああ、リマッチだからデイビスが出てって相手をKOするだろ』とか、『今回はもっと楽勝だ』なんて簡単には考えない。俺はそんなふうには見ない。ラモント・ローチがこのチャンスを一生待ってきたことを知ってる。俺はローチとスパーしたこともあるし、ジムで一緒に練習したこともある。ローチがどんな選手か、よく知ってる。だからあの試合でローチに判定は入らないと思って、判定決着に賭けたんだ。」
第1戦でローチが善戦したにもかかわらず、デイビスは再戦で再び有力視されており、FanDuelによれば6対1のオッズで支持されている。『ザ・リング』で135ポンド級3位にランクされるスティーブンソンは、こうした世間の評価に再び異を唱えている。
「リマッチになると、俺は他の人たちとは違う見方をする」とスティーブンソンは語る。「タンク(デイビス)が今どんな状況にあるか、俺にはわかってる。だからタンクは100%以上の状態で臨まなきゃいけない。ただ『ベストな状態』じゃダメで、前回以上の自分にならなきゃいけない。勝つには非常に厳しい試合になると思う。
俺とタンクの試合はビッグファイトになるはずだから、ローチがその前に立ちはだかってることで、無敗同士で対戦できるチャンスを失うのは怖い。でもまあ、もしかしたらタンクが簡単に勝つかもしれないしね。彼が改善できる点はいくつかあると思う。」
スティーブンソン(23勝0敗、11KO)は、自身が7月12日に対戦するメキシコのウィリアム・セペダ(33勝0敗、27KO)との試合については、FanDuelによる14対1のオッズに同意している。2016年リオ五輪銀メダリストの彼は、クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで行われる『ザ・リング』主催のペイ・パー・ビュー興行の一環として、WBCライト級王座の3度目の防衛戦に臨む。
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』誌の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。