しかし木曜日の記者会見が終わる頃には、ベルランガの挑発に刺激されたシーラズも、7月12日にクイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで行われる12ラウンドのスーパーミドル級戦でのノックアウト勝利を予告するまでになっていた。
「すべて順調に進んでいる」と、シーラズはタイムズスクエアのパラディウムの壇上で語った。「試合の予想としては、数発ジャブを打って、右ストレートを彼の顎に叩き込み、ぶっ飛ばすだけさ」
ベルランガは即座にシーラズを嘲笑した。シーラズの顎の強さについては、
これまで何度も疑問を呈してきた強気なブルックリン出身のベルランガだが、2か月半で3度目となる『ザ・リング』の興行「Ring III」の注目試合のひとつとして両者が対戦することになっている。シーラズにとっては今回がスーパーミドル級でのデビュー戦であり、ベルランガは過去5年間、この168ポンド級で戦い続けてきた。
ビッグマウスのベルランガは、シーラズ(21勝0敗1分、17KO)による“中途半端なノックアウト予想”を痛烈に非難した。記者会見では、ベルランガのマネージャーであるキース・コノリーも、「うちの選手が6ラウンド以内にシーラズを激しくストップさせる」と明言した。
シーラズは、記者会見の司会を務めた『ザ・リング』のウェイド・プレモンズにベルランガを何ラウンドでノックアウトするかを尋ねられたが、具体的なラウンドを示すことは避けた。
「前回の試合から多くのことを学んだ」とシーラズは語った。「リングの中だけじゃなく、リングの外でもね。だから、もし12ラウンドまでもつれたら、それはそれで構わない。でも間違いなくエキサイティングな試合になるよ。」
ベルランガ(23勝1敗、18KO)は、2024年9月14日にラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた、スーパーミドル級4団体統一王者カネロ・アルバレス(63勝2敗2分、39KO)との試合で、唯一12ラウンドの判定負けを喫している。
その試合では、3ラウンドにアルバレスの左フックでダウンを奪われたが、ベルランガは立ち上がり、最後まで戦い抜いた。
なお、ベルランガは2021年10月、T-モバイル・アリーナで行われたマルセロ・コセレスとの試合でも、9ラウンドにカウンターの右を浴びてダウンを喫している。しかし、すぐに立ち上がり、3者とも96-93の判定で10ラウンド戦を制している(タイソン・フューリー vs. デオンテイ・ワイルダー第3戦のアンダーカード)。
一方、シーラズは前戦でカルロス・アダメスにダウンを奪われなかったものの、やや幸運にも引き分けに持ち込んだと見られている。この試合は2024年2月22日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで行われ、アダメス(24勝1敗1分、18KO)がWBCミドル級王座を防衛した。
さらに、アメリカのミドル級コンテンダー、オースティン “アモ” ウィリアムズとの2023年6月1日の試合では、4ラウンド序盤に左の一撃でぐらついたものの、クリンチで立て直し、最終的には11ラウンドTKO勝ちを収めている。
4試合前、アルゼンチンのフランシスコ・トーレスは、3ラウンド残り2分26秒の場面で右ストレートをヒットさせ、シーラズをダウンさせた。しかしそのラウンドでは、シーラズもトーレスを2度倒している。1度目は、彼自身がオーバーハンドの右でダウンする20秒前にジャブでダウンを奪い、そして5ラウンドには再びオーバーハンドの右でトーレスを倒した。
この試合は2022年7月、ロンドンのコッパーボックス・アリーナで行われた10回戦で、まもなくレフェリーストップとなった。
身長6フィート4インチ(約193cm)のシーラズは、自分がベルランガのパンチに耐えられると自信を持っている。特に、以前のように160ポンド(ミドル級)の制限に無理やり体重を落とす必要がないため、消耗も少ないと見ている。さらに、ベルランガが「シーラズは本当はこの試合を望んでいない」と発言したことにも嘲笑を見せた。
「ねぇ、聞いてくれ」とシーラズは語った。「もし俺が本当に弱かったら、168ポンドの新階級で、こんな試合を引き受けるわけがないよ。…それが答えだろ。そして7月12日、俺がどんな選手なのか、はっきり見せてやるさ」
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。