現欧州クルーザー級王者のレオナルド・モスケアと、指名挑戦者のマテウシュ・マステルナクは交渉がまとまらなかった。
そのためEBUは7月21日月曜日に入札(パースビッド)を予定した。ただし、その間に両陣営が合意に達すれば入札はキャンセルされる。
モスケアは昨年12月、
シェイヴォン・クラークを番狂わせで下し、空位だったEBU王座を獲得した。マステルナクは2012年に同王座を保持していた経験がある。
モスケア(17勝0敗、10KO)は『The Ring』のクルーザー級ランキングで8位に位置しており、ドミニカ共和国生まれで、その後フランスに拠点を移して2019年にプロデビューした。
2023年にフランス王座を獲得し、昨年から欧州タイトル戦線に参戦。31歳のモスケアはディラン・ブレジョンに判定勝ち、クラークにスプリット判定勝ち、さらに直近ではイヴァン・ガルシアを9回TKOで下している。
一方
マステルナク(49勝6敗、32KO)は2006年からプロで活躍。デビューから30連勝で前述の欧州タイトルを獲得したが、後にWBC王者となるグリゴリー・ドロズドに11回TKO負けで王座を奪われた。その後ユーリ・カレンガにスプリット判定で敗れ、さらにトニー・ベリュー(こちらも後のWBC王者)には判定で敗れている。
しかしベテランのマステルナクは、元クルーザー級統一王者ジャン=マルク・モルメックに10回スプリット判定で勝利し、またカレンガとの再戦では6回TKOで雪辱を果たしている。さらに200ポンド級で2度王者となったユニエル・ドルティコスとのWBSS初戦では、接戦の末に判定負けした。
38歳のマステルナクはその後6連勝で当時のWBO王者
クリス・ビラム=スミスへの挑戦権を得たが、2枚の採点表で7回終了時点ではリードしていたものの、8回に肋骨を骨折してTKO負け。しかし復帰後は2連勝を収め、そのうちの1勝はフロイド・マッソンに対する判定勝利だった。
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