エディ・ハーンは、
ヴァージル・オルティスが次戦で
ジャロン「ブーツ」エニスと対戦する意欲を、プロモーターのオスカー・デ・ラ・ホーヤが夏に語ったほど真剣に持っていることを願っている。
エニスとそのプロモーターであるハーンは、
オルティスのDAZNメインイベント、対エリクソン・ルビン戦を現地で観戦する予定であり、土曜夜にテキサス州フォートワースのディッキーズ・アリーナでリングサイドに座ることになっている。もしオルティスが、先月エニスが破った相手よりもはるかに手強いルビンを倒すことができれば、2026年第1四半期にファン待望の一戦が実現するかどうかを早い段階で確認できるだろうとハーンは考えている。
ハーンの見解では、エニス対オルティス戦が正式なタイトルマッチでないことは、ファイターたちにもファンにも関係ないという。
「世界タイトルを獲るのはもちろん大事だが、154ポンド級で実現できる最高の試合は“ブーツ”対ヴァージル・オルティスだ」とハーンは『ザ・リング・マガジン』に語った。
デ・ラ・ホーヤはここ数週間、オルティス(23勝無敗、21KO)をエニス(35勝無敗、31KO、1無効試合)と対戦させたいという意向を繰り返し表明している。しかし“ゴールデンボーイ”自身も、今回の12ラウンド戦(オルティスのWBC暫定スーパーウェルター級タイトル戦)で対戦するルビンが危険な伏兵であることを認識している。
ハーンは、ニューヨークでデ・ラ・ホーヤ、ゴールデンボーイ・プロモーションズ社長のエリック・ゴメス、そしてDAZN幹部らと共に会議を行い、エニス対オルティス戦の基本合意を取り決めた経緯を何度も語ってきたが、さすがにうんざりしているようだ。
「DAZNからその試合を実現してくれと頼まれたんだ」とハーンは説明する。「俺たちは全員、同じ部屋に集まった。何度もインタビューで話したけど、DAZNもゴールデンボーイもマッチルームも、全員が試合実現に合意していた。条件も交渉してまとまった。俺たちはジャロンとの契約延長も済ませ、彼もその条件で署名した。だが、ヴァージルはまだ署名していない。試合が正式決定したとは言わないが、“その試合は実現する”と伝えられていた。ところが、そのうちに『なぜブーツと戦う必要がある? 彼は世界王者じゃない』なんて声が出てきた。いやいや、『君だって世界王者じゃないだろ?』って話だよ。
つまり、これはみんなが望んでいる試合なんだ。だから俺とブーツはダラスに飛び、オルティス対ルビン戦をリングサイドで観戦し、この試合を実現させたいという意思を示すつもりだ。オスカーもエリックも、いい試合を作りたいと思っているはずだし、彼らも乗り気だと信じている。だからこそ、ヴァージルと彼のチームが本気でこの試合を望んでいることを願っている。俺にとっては、これがこの階級で最高の試合だ。もしこの試合が実現しないなら、無理にヴァージル・オルティスをリングに上げることはできない。でももし彼が受けないなら、当然、[バフラム・ムルタザリエフ対ジョシュ・ケリー]戦の勝者や、[WBA王者アバス・バラオウ]との対戦を狙うことになるだろう。」
試合前、エニスはリマ(14勝2敗、10KO)に対し30対1という圧倒的なオッズの本命として登場。一方、DraftKingsによると、テキサス州グランドプレーリー出身のオルティスは、フロリダ州オーランド出身のサウスポー、ルビン(27勝2敗、19KO)に対し、8対1の有利オッズとなっている。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。