アンソニー・ヤードは、戦績にいくつかの敗北を抱えているが、それぞれの敗戦から学びを得てきたことに感謝している。
2019年のセルゲイ・コバレフ戦では、自分のペース配分を学んだ。
リンドン・アーサーとの敗戦では、どんな相手も軽視しないことを学んだ。そして
アルトゥール・ベテルビエフ戦では、リング上で何かを学んだわけではなかった。代わりに、自分が誰とでも渡り合えるだけの実力を持っていることに気づいた。
2023年1月28日の寒い夜、ヤードはすべてをリングに置いてきた。だが最終的には、第8ラウンドのストップで敗れてしまった。ベテルビエフはライトヘビー級の元4団体統一王者であり、現在も175ポンド級でNo.1にランクされる強豪で、これまで
ドミトリー・ビボル、
カラム・スミス、
オレクサンドル・グヴォジクといったトップ選手たちと戦ってきた。
しかし、多くの王者たち、そして将来の殿堂入りが確実な選手ともリングを分かち合ってきたにもかかわらず、ヤードは、自分ほどあのロシアの怪物を苦しめた者はいないと信じている。
「試合の中で、彼を押し返す場面が何度もあった。カットもさせた。俺が彼にとって一番きつい試合をさせたんだ」と、ヤードはスカイスポーツ・ボクシングに語った。
あの試合で得た教訓が、11月22日に勝利を引き寄せる糧になると、ヤードは信じている。この日は
サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで、ヤードと
デビッド・ベナビデスがメインイベントとして激突する。主催は『
ザ・リング』が務める。
33歳のヤードは、3度目の世界タイトル挑戦こそが正念場になると信じている。だが、ボクシング界の多くは、今回も彼がタイトルを獲ることは難しいと見ている。
『ザ・リング』でライトヘビー級4位にランクされているヤードだが、世間のブログやメディアが何を言っているかを気にすることはほとんどない。自分自身と、これまで積み重ねてきた努力を信じていれば、それだけで十分だと考えている。
「俺は、周りが何を言おうが気にするつもりはない。たとえアンダードッグ扱いされようと、関係ないよ。」