カネロ・アルバレスと一緒にトレーニングすることは、普通なら良いことだと思うだろう。
だが、そうは考えない者もいるようだ。
今年初め、
ジャロン・エニスはアルバレスの陣営に招かれ、
9月13日にテレンス・クロフォードと対戦するための準備を手伝った。アルバレスはその試合で敗れることになるが、多くの人々は、エニスがその経験から得た教訓は計り知れない価値があったと考えている。
今週末、フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターで、エニス(34勝無敗、30KO、1無効試合)は、そこで学んだ新たな技を活かし、
ウイスマ・リマとの154ポンド級デビュー戦に挑む予定である。エニスの天性の才能に加え、アルバレスと共にリングで過ごした時間が彼に優位性を与えると多くは考えているが、リマ(14勝1敗、10KO)はそれを笑い飛ばした。
「俺のスタイルはカネロとは違う」とリマはマッチルーム・ボクシングに語った。「彼はすぐに思い知るだろう。」
154ポンド級への転向は、エニスにとって長らく遅すぎた決断であった。元『ザ・リング』誌、IBF、WBAのウェルター級王者である彼は、統一王者となる夢を抱いていたが、医師との相談の結果、その階級を離れることが最善だと判断した。
現在、彼はリマを足がかりとして、さらに大きな試合へと進むことを望んでいる。皮肉なことに、アンゴラ出身のリマもまた、自身の目的のためにエニスを利用しようとしている。
知名度において、リマにはまったくと言っていいほど名がない。しかしそれでも彼は、3試合連続で敵地に乗り込み、無敗の地元有力選手を打ち破ってきた。
とはいえ、エニスはまったく別格の存在である。
リマはそのことを理解している。彼は、
DAZNでライブ配信されるこのエニスとのメインイベントが、容易な夜ではないことをわかっているのだ。しかし、それでも自分が圧倒されるとは思っていない。
「今こそ、すべてを見せる時だ」とリマは続けた。「この試合は完璧なタイミングでやってきた。今の俺はほぼ全盛期にある。」