トレバー・マッカンビーは、前回の試合で元IBFスーパーミドル級王者
カレブ・プラントに対し、第2ラウンド終盤にダメージを与え、第4ラウンドにはダウンを奪った。
プラントを苦しめたことで、マッカンビーの評価はある程度上がったが、アリゾナ州グレンデール出身のハードパンチャーであるベテランは、自身が単なるパンチ力頼りの選手ではないと証明する必要があると自覚している。勝敗にかかわらず、マッカンビー(28勝1敗、21KO、1ノーコンテスト)は、
ディエゴ・パチェコ(23勝無敗、18KO)との12ラウンド戦で観客に多くのエンターテインメントを提供できると確信している。この一戦は、テキサス州フリスコのフォード・センター・アット・ザ・スターからDAZNで配信される予定である。
「この試合は自分にとって素晴らしいものになると思っている」とマッカンビーは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「スタイル的に見ても、前回の試合より自分にとってやりやすい。世界に自分のスピードとパワーを見せつけて、一面的なファイターではないことを証明するつもりだ。」
マッカンビーは、昨年9月14日、ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われたカネロ・アルバレス対エドガー・ベルランガ戦のアンダーカードで、プラント(23勝3敗、14KO)に9ラウンドでTKO負けして以来の試合となる。
その敗戦にもかかわらず、マッカンビーの内容は『The Ring』誌のスーパーミドル級ランキング2位のパチェコにとって、十分な対戦相手であると評価された。
ロサンゼルス出身の
パチェコとその陣営は、モントリオールを拠点とするクリスチャン・エンビリ(29勝無敗、24KO)との暫定王座戦に出場するため、カナダのケベック州へ渡航するには提示された報酬が十分ではないと判断し、その代わりにマッカンビーとの対戦を選んだ。ムビリは、『The Ring』誌のスーパーミドル級ランキングで、同誌およびIBF、WBA、WBC、WBOの168ポンド級王座を保持するカネロ・アルバレス(63勝2敗2分、39KO)への挑戦権を持つ第1位コンテンダーである。
今回の試合は、
ジェシー「バム」ロドリゲス対プメレラ・カフ戦のアンダーカードとして行われるが、エンビリ戦よりもパチェコにとっては「調整試合」に近い位置付けとなっている。それでも32歳のマッカンビーにとっては、スーパーミドル級のビッグファイトへの道を切り開く重要なチャンスと考えている。
「この試合は、ボクシング人生だけでなく、自分の人生の流れすら変える可能性がある」とマッカンビーは語った。「7月19日に素晴らしいパフォーマンスができれば、自分にとって本当に大きな試合に繋がると思う。カネロとの試合、エンビリとの試合、どちらも実現させたい。ファンに提供したいビッグファイトだ。
ファンに最高の試合を届けること、それが自分の使命だと思っている。最近は、金のためにリングを逃げ回ってパンチを打たない選手も多く、ボクシングに対する不満が高まっている。だからこそ、自分は素晴らしい試合を見せたい。」
ベッティングサイトのドラフトキングスでは、6フィート4インチ(約193cm)の大型コンテンダーであるパチェコが18対1の大本命と見られており、スーパーミドル級で最も注目される選手の一人とされている。
それでも24歳のパチェコは、1月25日にラスベガスのコスモポリタンで対戦した無敗のスティーブン・ネルソン(20勝1敗、16KO)には無かったプレッシャーをマッカンビーが与えてくると予想している。ネブラスカ州オマハ出身のネルソンを、パチェコは全ジャッジ117-111で下している。
「ファンに最高の試合を見せたい」とマッカンビーは語った。「彼が今まで見たことのないボクシングスキルと独特な動きを見せてやるつもりだ。自分と対峙した時には何もかもが違ってくる。自分のスピードは見た目以上に速い。本当に違うんだ。7月19日、最高のトレバー・マッカンビーを見せるつもりだ。」
DAZNによるロドリゲス対カフ戦の配信は、土曜午後7時(東部時間)開始予定である。
サンアントニオ出身のロドリゲス(21勝無敗、14KO)と、南アフリカのカフ(11勝無敗3分、8KO)は、ロドリゲスが保持する『The Ring』誌とWBCのスーパーフライ級王座、カフのWBO王座をかけて対戦する。大本命であるロドリゲスが勝利すれば、次はWBA王者かつ元IBF王者のアルゼンチン人フェルナンド・マルティネス(18勝無敗、9KO)と、11月22日にサウジアラビア・リヤドのANBアリーナで行われる『The Ring IV』のPPV大会で王座統一戦を行う予定となっている。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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