ザ・リングは1925年に階級別ランキングを初めて導入する。100年後、これらの独立したランキングが世界ボクシング界で最も尊敬され、議論される存在であると断言しても過言ではない。
ザ・リングの格付けパネルは世界中から集まった12人の専門家で構成する。意見を共有し、議論を行い、誰をどの順位に置くべきか最終的な決定を毎週民主的に下す。一見簡単に聞こえるが、これは骨の折れる時間のかかる作業である。
ここでは各階級を逆順に見ていき、ミニマム級からヘビー級まで、ランク入り選手の実績を振り返り、今後の見通しを占う。
2025年前半も忙しく、別の階級分析をまとめてきた。
次はスーパーフライ級(115ポンド)だ。
ジェシー・ロドリゲスが階級のトップに君臨し、11月22日に
次点のフェルナンド・マルティネスと対戦してさらなる統一を狙う。いつも通り、議論を楽しみ、他者の意見を尊重してほしい。
王者 – ジェシー・ロドリゲス
戦績:22戦22勝(15KO)
過去:ロドリゲスは17歳でプロデビューし、ライトフライ級ランキングを駆け上がる。2階級上げて王者カルロス・クアドラス(判定12)を破り、空位のWBC王座を獲得して以来、勢いを止めない。シーサケット・ソー・ルンヴィサイを(TKO8)で下すなど2度防衛。その後フライ級に降格し、クリスティアン・ゴンサレス(判定12)を破って空位のWBO王座を獲得。25歳のサウスポーはIBF王者サニー・エドワーズ(棄権9)に勝って統一を果たす。さらに115ポンドへ再び階級を上げ、ファン・フランシスコ・エストラーダ戦でダウンから立ち上がり(KO7)で倒し、ザ・リング王座とWBC王座を奪還。7月19日にはプメレラ・カフのWBO王座も(TKO10)で加えた。
未来:11月22日、リヤドでフェルナンド・マルティネスと対戦し、更なる統一を狙う。
1位 – フェルナンド・マルティネス
戦績:18戦18勝(9KO)
過去:マルティネスはアマチュア時代に頭角を現し、2016年五輪で母国代表として出場後、2017年にプロ転向。最初の9戦を地元アルゼンチンで勝利した後、南アフリカに遠征してアテンコシ・ドゥメズウェニを(TKO11)で下す。34歳にして無名に近かったが、ジェルウィン・アンカハスを(判定12)で破りIBF王座を獲得し、初防衛戦でも同様に勝利。その後フィリピンのジェイド・ボルネアを(TKO11)で下す。さらに日本でWBA王者・井岡一翔を(判定12)で破り統一を果たす。再戦前に王座を返上したが、再び12回判定勝ちを収めた。
未来:「プーマ」は11月22日にロドリゲスと対戦する。
2位 – 井岡一翔
戦績:31戦31勝4敗1分(16KO)
過去:井岡はミニマム級とライトフライ級で世界王座を獲得したが、IBFフライ級王者アムナット・ルエンロエンに(2-1判定)で敗れる。その後、フアン・カルロス・レベコを(2-0判定)で下してWBAフライ級王座を獲得し、レベコとの再戦(TKO11)を含む5度の防衛に成功。意外にも17か月間の引退を経てスーパーフライ級で復帰。WBO王座決定戦でドニー・ニエテスに(2-1判定)で敗れたが、ニエテス返上後にアストン・パリクテを(TKO10)で下して同王座を獲得。4階級制覇王者として6度防衛し、田中恒成(TKO8)撃破やニエテスとの再戦完勝(判定12)がハイライト。WBA王者ジョシュア・フランコとは引き分けたが、再戦で(判定12)勝利。しかしマルティネスに2戦連続(判定12)で敗れた。
未来:今後の進退を検討中で、地位と年齢を踏まえれば大きな試合になる可能性が高い。
3位 – カルロス・クアドラス
戦績:44勝5敗1分(28KO)
過去:アマチュアで実績を残し、2008年にプロ転向。「プリンシペ」はデビュー29連勝後、シーサケット・ソー・ルンヴィサイを(負傷判定8)で下しWBC王座を獲得。6度防衛後、ローマン・ゴンサレスに(判定12)で敗北。その後、ファン・フランシスコ・エストラーダに2度(判定12/TKO11)敗れ、後者はザ・リング/WBC王座戦だった。ジェシー・ロドリゲスとのWBC戦も(判定12)で敗北。36歳のメキシカン戦士は2023年11月17日にペドロ・ゲバラを(2-1判定)で破り復活し、その後も2連勝中。
未来:秋に復帰し、再び王座挑戦を狙う見込み。
4位 – デビッド・ヒメネス
戦績:18戦18勝1敗(12KO)
過去:コスタリカ代表として国際大会で活躍後、2019年初頭にプロ転向。現WBA/WBCフライ級王者リカルド・サンドバルに(2-1判定)で勝利した実績を持つが、WBAフライ級王者アルテム・ダラキアンに(判定12)で敗北。その後6連勝し、スーパーフライ級へ階級アップ。ジョン・ラミレスを(判定12)で下してWBA暫定王座を獲得し、7月20日にはキルギスでケンブン・トーレスを(KO11)で撃破。
未来:直近の勝利を弾みに世界王座挑戦へ近づきたいところ。
5位 – プメレラ・カフ
戦績:11戦11勝1敗3分(8KO)
過去:デビュー初期から厳しい相手と戦い、最初の7戦で3度引き分け。その1つは経験豊富なジャクソン・チャウケとのナショナルタイトル戦(判定ドロー12)だったが、再戦で(2-1判定)勝利。続いてフィリピンのジェネシス・リブランサ(判定12)を下し、田中恒成に(2-1判定)で勝利してWBO王座を獲得。しかし統一戦でロドリゲスに(TKO10)で敗れ王座陥落。
未来:王座を失ったばかりのため、次戦の計画を立てる前に休養期間を取る見込み。
6位 – アンドリュー・モロニー
戦績:27戦27勝4敗(17KO)
過去:モロニーは豊富なアマ経験を持ち、2014年コモンウェルスゲームズで金メダルを獲得。ルイス・コンセプシオン(TKO10)、ミゲル・ゴンサレス(TKO8)、エルトン・ダーリー(棄権8)らに勝利。WBA王者ジョシュア・フランコとの3連戦(判定12/無効試合2/判定12)では勝ち星を挙げられず。その後4連勝で中谷潤人とのWBO王座決定戦に臨むも11回KO負け。ジュディ・フローレスに(判定10)で勝利後、ペドロ・ゲバラに(2-1判定)で惜敗。
未来:8月15日にメキシコでアルヒ・コルテスとのIBF挑戦者決定戦を予定していたが、試合直前に問題が発生し出場を辞退。
7位 – ペドロ・ゲバラ
戦績:43戦43勝5敗1分(22KO)
過去:プロ19戦で18勝を挙げるも、IBFライトフライ級王者ジョンリール・カシメロに(2-1判定)で敗北。その後WBC王者八重樫東に挑み(KO7)で戴冠。地元マサトランで2度防衛後、木村悠に(2-1判定)で敗れる。さらにWBC王者寺地拳四朗にも(2-0判定)で敗戦。ライトフライ級からスーパーフライ級に飛び、10連勝を記録するも、カルロス・クアドラスに(2-1判定)で惜敗。アンドリュー・モロニーに(2-1判定)勝利したが、ロドリゲスとのザ・リング/WBC戦では初のTKO負け(3回)。
未来:ロドリゲス戦の敗北から再起を目指す。
8位 – リカルド・マラジカ
戦績:16戦16勝2敗(12KO)
過去:デビュー初期に2敗を喫したが、そこから成長。ケビン・ムニョス(判定12)、マーセル・ブレイスウェイト(判定12)、ジャクソン・チャウケ(KO2)を下し、8月9日には元世界挑戦者ジェイソン・ママを(TKO5)で撃破。
未来:次戦は世界挑戦者決定戦の可能性が高い。
9位 – ウィリバルド・ガルシア
戦績:23戦23勝6敗2分(13KO)
過去:2017年にプロデビュー。初期5戦で3敗を喫するも、その後8連勝。WBCバンタム級王者アレハンドロ・サンティアゴ(2-1判定)、元2階級バンタム級王者ポール・バトラー(2-1判定)に僅差で敗れる。その後10連勝で空位のIBF王座戦に挑み、ビビアノと引き分け(判定12)、5月23日の再戦で(2-1判定)勝利。
未来:王座獲得から間もないが、年内に防衛戦が予想される。
10位 – レネ・カリスト・ビビアノ
戦績:23戦23勝1敗1分(9KO)
過去:2016年デビュー。30歳にしてほぼ全試合を母国で戦い、23連勝を記録。2024年5月にはシコ・ノコトレを(判定10)で下したのが最大の勝利。空位のIBF王座をガルシアと争い引き分け(判定12)、再戦で僅差(2-1判定)敗北。
未来:ガルシア戦の惜敗から再び王座挑戦を目指す。
ランク入り目前…
アルヒ・コルテス、ジェイアール・ラクイネル、髙山涼深、ジャック・ターナー、ホセリート・ベラスケス
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