『フォレスト・ガンプ』でトム・ハンクスが放った名セリフに「人生はチョコレートの箱みたいなもの。開けるまで中身は分からない」がある。
1月31日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われ、DAZNで配信される「ザ・リング6」のメインを飾るテオフィモ・ロペス Jr. 対シャクール・スティーブンソン戦を語る時、この言葉はそのままロペスのキャリアにも当てはまる。
いったいどの“バージョン”のロペスがリングに現れるのか?
それとも、ジョージ・カンボソス Jr. に倒されて敗れ、サンドール・マルティンにもダウンを喫し、辛うじてスプリット判定を拾った後に「自分はまだやれるのか」と自問した“あのロペス”なのか。
リング誌とWBOのスーパーライト級王者ロペス(22勝1敗、13KO)に聞けば、こうした“予測不能な存在”として見られることこそがむしろ気に入っているという。
「毎回、俺は違うバージョンでリングに立つ」とロペスはニューヨークのキックオフ記者会見で語る。「それが好きなんだ。みんな俺がどんな姿で来るのか分からない。それが面白さだ。シャクールも、実際に俺たちが戦うまでは分からない。」
ロペスは5月にアーノルド・バルボサ Jr. を相手に説得力のある判定勝ちを収めた。これで5試合連続の判定勝で、コミーをストップした2019年以降、倒した相手は1人だけだ。
一方のスティーブンソン(24勝0敗、11KO)は、まだ自分の潜在能力を出し切っていないと主張しつつ、140ポンド(スーパーライト級)初戦で4階級制覇を狙う構えだ。
「テオフィモ戦ではゼペダ戦(7月、判定勝ち)より100倍良くなる」とスティーブンソンは言う。「スピードもパワーもキレも精度も全部上がる……このピエロを倒すのが待ちきれない。
「ロマチェンコ戦やジョシュ・テイラー戦みたいな試合にはならない。あれが彼の限界だ。あれ以上はできないと思う。俺はあの二人よりずっと上だ。ロマチェンコは6ラウンドもパンチを出していなかった。あの夜のロマチェンコなら俺は簡単に倒していた。それくらい自信がある。」
ロペス対スティーブンソンの勝者は、5月に“レガシーを決める一戦”へ進むと、トゥルキ・アル・シェイクが発表した。
ロペスが勝てば、以前から詳細に検討されていた相手、
デビン・ヘイニーとの対戦が浮上してくる可能性がある。
「デビン戦の話が来た時は、いろいろと障害があった」とロペスは言う。「デビンには“動き”がなかった。でもシャクールにはある。ゼペダ戦で見せたように、彼は自分の仕事をこなして素晴らしい出来だった。今こそ完璧に噛み合ったタイミングだ。
「まずはシャクールを倒さないといけない。俺たちは必ず勝つし、最終的に俺の腕が再び上がることになる。そしてみんなが“これがテイクオーバーだ”と言うはずだ。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング』誌のリードライターである。
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