スブリエル・マティアスは、次戦で
リチャードソン・ヒッチンスとの対戦を望んでいた。
マティアスは、リチャードソン・ヒッチンスが保持するIBF世界スーパーライト級王座の指名挑戦者にランクされている。ヒッチンスは昨年12月7日、マティアスの母国プエルトリコでオーストラリアのリアム・パロをアウトボックスし、その王座を獲得した。
マティアスはまだIBFから同王座の指名挑戦者に正式指名されておらず、そのためヒッチンスは、オーストラリアのジョージ・カンボソス・ジュニアとのオプション防衛戦をスケジュールすることが可能となった。
シドニー出身のカンボソスは、IBFの140ポンド級ランキングで3位に位置しており、6月14日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン内シアターで行われる
12回戦のメインイベントで、ヒッチンスに挑戦する。この試合はDAZNで配信される予定だ。スブリエル・マティアスの共同プロモーターであるドミトリー・サリタは、ヒッチンス対カンボソス(22勝3敗、10KO)の一戦が、ヒッチンスにとって地元開催のタイトル防衛戦2連戦の最初になることを期待している。
もしマティアス(22勝2敗、22KO)が、7月12日にニューヨーク・クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで行われる『The Ring』主催のペイパービュー興行で、ドミニカ共和国のサウスポー、アルベルト・プエジョ(24勝無敗、10KO)からWBC世界スーパーライト級王座を奪取すれば、サリタは年内にヒッチンス(19勝無敗、7KO)との王座統一戦を強く推進する意向だ。
「7月12日の試合でスブリエルがニューヨークとつながることで、ヒッチンスがマティアスを破った選手(=パロ)に勝っているという構図も加わり、年末に向けてより大きな試合に向けた流れができてくる」とサリタは『ザ・リング・マガジン』誌に語った。「プエルトリコ人ファイターが真の意味でポテンシャルを発揮し、スターとして輝くには、ニューヨークとつながることが重要だ。それはミゲール・コットやフェリックス・トリニダードを見ても明らかだ。
「スブリエルはこれまでニューヨークで一度も試合をしたことがない。今回は1試合だけだが、それでも新たなファンを獲得し、“名誉ニューヨーカー”としてヒッチンスと対戦する足がかりになると信じている。ヒッチンスはブルックリン出身で、フラットブッシュの“コップス&キッズ・ボクシングジム”で育った選手。年末に実現すれば、素晴らしい一戦になるだろう。」
27歳のヒッチンスは、『ザ・リング・マガジン』が認定するスーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(22勝1敗、13KO)への指名挑戦者ランキングで1位に位置しており、ロペスは『The Ring』とWBOの王座を保持している。30歳のプエジョは『The Ring』誌で2位、33歳のマティアスは6位にランクされている。
プエジョが保持するWBC王座の2度目の防衛戦として、同級8位のマティアスと対戦する試合は、7月12日に開催されるペイパービュー興行「Ring III」の4試合のうちの1つとなっている。同興行にはさらに2つの注目12回戦――スーパーミドル級のエドガー・ベルランガ(23勝1敗、18KO)対ハムザ・シーラーズ(21勝無敗1分、17KO)、そしてWBCライト級王者シャクール・スティーブンソン(23勝無敗、11KO)対ウィリアム・セペダ(33勝無敗、27KO)――もラインナップされている。
このイベント「Ring III」は、毎年全米オープンテニスの会場の1つとなる収容人数14,000人のスタジアムで開催される予定だ。ブルックリン出身の元スーパーライト級コンテンダーであるサリタは、マティアス対ヒッチンスの一戦が、将来的な『Ring』主催のニューヨーク興行に最適だと見ている。
「殿下(トゥルキ・アラルシク)は象徴的な会場で素晴らしい試合を実現させている」とサリタは語った。「マティアス対ヒッチンスがどこで行われることになるか非常に興味深い。これは、ニューヨークのボクシングファンを再び熱狂させるような試合のひとつになると信じている。」
Keith Idec は『ザ・リング・マガジン』の上級ライター兼コラムニスト。X
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