スティーブン・フルトンは、10月25日にラスベガスで3階級制覇を目指して燃えている。
現WBCフェザー級王者は、
オシャキー・フォスターを下すことで究極の目標達成に近づけると自信を持っている。
「この試合に勝てば俺は殿堂入りできる。この勝利が自分のキャリアに刻印を押してくれる。言ってみればケーキの上のアイシングみたいなものだ。だからこそ、これは重要な仕事であり、重大な使命なんだ」とフルトンは最近のオンライン記者会見で語った。
フィラデルフィア出身の31歳フルトンは、スーパーバンタム級で統一王者となった実績を持つ。しかし唯一の黒星は2023年7月、東京・有明アリーナで行われた
タイトル戦で日本のレジェンド井上尚弥(31勝0敗、27KO)に2度のダウンを奪われ、8回TKOで敗れた一戦だ。フルトン(23勝1敗、8KO)はその後、フェザー級でカルロス・カストロ(30勝3敗、14KO)とブランドン・フィゲロア(26勝2敗1分、19KO)に勝利している。特にフィゲロアとは2度目の対戦となり、今年2月1日にラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた12回戦リマッチで判定勝ちし、WBC世界フェザー級王座を獲得した。
しかしフルトンは、その王座を一度も防衛せずに126ポンドから130ポンドへ階級を上げた。というのも、フィゲロアとの再戦で体重を落とすのに大きな苦労を強いられたからだ。『ザ・リング』誌ジュニアライト級1位のオシャキー・フォスターは、フルトンがフェザー級にとどまらず自分と戦うことを選んだのは「間違いだった」と感じている。
「彼はファイターだから自分のスキルを信じている。それは俺も同じだ。悪く言うことはできない。俺だって同じことを言うから。俺も自分のスキルを信じているし、俺の仕事は“レベルがある”ということを見せることだ。経験がものを言う。俺はこれまでに4人の世界王者と戦ってきた。その経験を彼に示すこと、そして自分の才能も見せること。それが俺の仕事だ」とフルトンは語った。
フィゲロアに2度勝利しただけでなく、フルトンは現IBFフェザー級王者
アンジェロ・レオ(26勝1敗、12KO)に唯一土をつけた相手でもある。さらに元IBF/WBA世界スーパーバンタム級王者ダニエル・ローマン(29勝4敗1分、10KO)にも統一戦で勝利した。
フルトンは井上尚弥という無敗スターと統一王者としての地位をかけて戦ったが、フォスター(23勝3敗、12KO)にとって今回のフルトン戦は、セバスチャン・フンドラ対キース・サーマンのアンダーカードで行われる自身13年のプロキャリア最大の試合だと認めている。
「これはキャリア最大の瞬間だと言えると思う。この試合が、自分をボクシング界で行きたい場所へ連れて行ってくれるから」とフォスターは語った。
フォスター対フルトン戦は、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われるPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)のPPV大会でセミファイナルを務める。ドラフトキングスのオッズでは、この一戦はほぼ五分と出ている。
Keith Idec は『ザ・リング』誌のシニアライター兼コラムニストである。Xでは@idecboxingで連絡を取ることができる。