スレイマン・シソコは、エギディウス・カバラウスカスとの12回戦WBC挑戦者決定戦で苦戦を強いられたが、2度のダウンを乗り越え、最終的に3者一致の判定で勝利を収めた。
シソコ(18勝0敗、9KO)は、赤道ギニアのシポポ・カンファレンスセンターで114-112、115-111、116-110という判定を得て勝利し、マリオ・バリオスのWBCウェルター級王座への指名挑戦者となった。
初回は両者とも慎重に立ち上がったが、2回に試合が動いた。リトアニア出身でテレンス・クロフォードへの挑戦経験を持つ
カバラウスカス(24勝3敗1分、19KO)が左フックを決め、シソコをダウンさせた。
パワーを感じたフランス人のシソコは、ここからフットワークを使い、アウトボクシングに切り替えた。3回と4回はシソコがカウンタージャブで相手の猛攻を封じ、流れを引き戻した。
しかし5回、シソコは再びピンチを迎える。今度はリングの床と接触し、キャンバスに落ちたのではなかった。
カバラウスカスは、3回に見せたようにプレッシャーがシソコを混乱させる効果を持つことを確信し、積極的に前に出た。その結果、試合2度目のダウンが生まれた。
カバラウスカスの鋭い左アッパーカットがシソコの頭をはね上げ、さらに追撃をかわそうとしたセネガル生まれの五輪出場経験者シソコは、ロープの下段2本の間を滑り落ちてリング下に転倒した。
それでも、ディフェンス面での綻びはあったものの、シソコは決して諦めなかった。再びリングに戻ってラウンドを凌ぎ、後半戦に備えた。
7回と8回は、シソコにとって神経を使う展開となったが、被弾を避けて切り抜けた。9回には試合前の有力視通りの動きを取り戻し、動きの鈍くなったカバラウスカスをかわしながら左右のパンチを決めた。
試合後半に入ると、カバラウスカスの圧力は明らかに弱まり、10回と11回はシソコのフットワークとジャブに苦しむ展開となった。
最終12回、カバラウスカスは3度目のダウンを狙って最後の攻勢をかけたが、シソコはしっかりと耐え抜き、キャリア最大の勝利を手にした。
シソコはWBCウェルター級(147ポンド)王座への次期挑戦者となったものの、少なくとも数か月は待機を強いられる見込みだ。というのも、メ
キシコ系アメリカ人の王者マリオ・バリオスは、7月19日にラスベガスで行われるフィリピンの伝説マニー・パッキャオの復帰戦に出場する予定となっているからだ。