ニューヨーク――エディ・ハーンは、リチャードソン・ヒッチンスの実力をすでに知っていた。世界がようやくそれに気づき始めたところだ。

2021年、ヒッチンス（20勝0敗、8KO）は自らの実力を世間に向けて声を張り上げて叫んでいた。2022年には、エディ・ハーンがその彼にメガホンと舞台を与え、才能を輝かせる機会を与えた。

それから6試合を経て、ニューヨーク出身のヒッチンスはそのチャンスを確実にものにした。現在はIBF世界140ポンド王者となり、直近ではジョージ・カンボソスを一方的に打ち負かしたばかりだ。

土曜の夜、ヒッチンスはまさに魔法のようなパフォーマンスを見せた。好きなタイミングでカンボソスに打ち込み、接近戦でも圧倒した。

ハーンは誇張表現を好まない。ヒッチンスを高く評価してはいるが、シャクール・スティーブンソン、ジャロン・エニス、テレンス・クロフォードと並べて語るには、まだその段階ではないと考えている。

「まだそこまではいかない」とハーンは『ザ・リング・マガジン』の取材に対し、ヒッチンスが“パウンド・フォー・パウンド”リストに入るべきかという質問に答えた。「でも、彼には“パウンド・フォー・パウンド級”の能力がある。それは間違いないと思う。」

黒く腫れた目と潰れた鼻を抱えたカンボソスも、その意見には同意するだろう。元統一ライト級王者は試合を通じて全くペースをつかめず、第8ラウンドでストップされてしまった。

もちろん、試合内容やパフォーマンスには状況的な要因も大きく影響する。ヒッチンスが本物であることは確かだが、ハーンはカンボソスの存在が彼のパフォーマンスを際立たせた面もあると考えている。

「カンボソスは、あの舞台において、完璧な相手だったと思うよ」と語った。